日本No.1レシピサイト「クックパッド」編集部
サラダに、炒め物に、大活躍のレタス。一番の特徴は何と言ってもそのシャキシャキ感ですよね。でも暑さに弱いレタスは、この時期、油断するとすぐにシナシナになりがち…。そこでご紹介したいのが、レタスをお湯で洗う【50度洗い】という方法です。この方法で、元気のなくなったレタスが、シャキシャキで瑞々しいレタスに復活するんだとか。
でも、50度のお湯に浸けたりしたら余計にシナシナになっちゃうんじゃないの?と心配になりますよね…そこで、その詳しい方法と理論を【50度洗い】の専門家である、スチーミング調理技術研究会の平山一政先生に伺ってみました。
「細胞がダメージを受けない程度の高い温度に急に接すると、ヒートショックを生じ、瞬間的に気孔が開いて水分を吸収するので、採れたてのようにシャキッとするのです。」
「少量のレタスをたっぷりのお湯で洗う場合は、10~20秒洗えば十分ですが、お湯が少なかったり、レタスの量が多いときは2~3分が目安です。このとき、途中で差し湯をするなどして温度が43度以下にならないように注意しましょう。」
また、平山先生によると、どんなレタスもシャキッと復活できるわけではなく、完全に傷んでしまった場合は難しいとのこと。また、シナシナになってしまった後ではなく、買ってきた直後に【50度洗い】するのが、新鮮さを長くキープする方法としておすすめだそうです。
家にあったシナシナになってしまったレタスです。このレタスを、平山先生に教わった方法で、シャキシャキに戻してみたいと思います!
50度のお湯を用意します。温度計が無い場合は、沸騰したお湯をボウルに入れ、同量より少し多めの水道水を混ぜるとだいたい50度になります。季節によってはなかなか温度が下がらなかったり下がりすぎたりするので、加える水の量で調整してください。
ちなみに、指をお湯につけて、1…2…3…と、ちょっと我慢して5秒カウントできる程度の温度が50度です。
このお湯にレタスをつけて洗います。葉をちぎって少量ずつ洗う場合は10〜20秒でもシャキシャキレタスになります。大量に洗う場合は、お湯もたっぷり用意したほうがいいそう。ポイントは、洗っている間に温度が下がって43度以下にならないことです。
こちらが50度洗いした後のレタス。見事にシャキシャキになりました!!
しんなりして元気がなかったレタスがとってもシャキシャキになりました!さらに、平山先生によれば「50度で洗うことによってレタスのアクやぬめりも取れ、甘みも増す」といいます。というわけで、50度洗いでシャキっとしたレタスを冷蔵庫で冷やし、サラダにして食べてみました。
しなしなレタスだったとは思えないほど、シャキシャキの食感に。瑞々しさと甘みが感じられて、格別のおいしさでした!
サラダは生の野菜をそのまま食べる料理なので、良くも悪くも野菜の質がダイレクトに出てきます。みなさんも【50度洗い】で、いつものサラダをグレードアップさせてみませんか?
料理家。
大学卒業後、「西洋料理」という本を手に取り衝撃を受け、この仕事がしたいと思い立ち上京。料理家アシスタントを経て独立。現在、雑誌やWEBの料理製作、レシピ提供、ケータリングなどを行う。
日本ナンバーワンのレシピサイト「クックパッド」のオウンドメディアであるクックパッドニュースでは、毎日の料理にワクワクできるような情報を発信しています。季節にあわせた人気レシピの紹介のほか、定番メニューのアレンジ、意外と知らない料理の裏ワザもお届けしています。