節約アドバイザー・ファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんの「食費節約レッスン」で、貯め上手・遣い上手になりましょう。実は1年の中でもお金の流れが緩やかなのは「2月」。そこで今回は、家計の整理整頓術をご紹介します。
1月から今年こそお金を貯めようと思って家計簿を付け始めて、早くも挫折をしてしまった人もいらっしゃるかと思います。しかし、年末年始を挟んだ1月はお金の流れが1年の中でも激しいときですので、家計簿に挫折してしまうのも当然と言えば当然です。一方で、2月はお金の流れが1年の中でも緩やかな時期です。つまり、お金の管理をスタートさせるのであれば、2月がおすすめなのです。
お金の1か月は給料日から始めることで、お金の流れをコントロールしやすくなります。家計簿アプリでは、家計簿開始日をカスタマイズすることができるので、設定を給料日からとしてみるとよいでしょう。紙の家計簿でも同様に、給料日からスタートするとよいでしょう。
毎月の貯蓄(貯蓄性のある保険含む)と固定費(水道光熱費、通信費、新聞代、保険料(掛け捨て)、習い事、お小遣いなど)生活費(食費、日用品、美容費、交通費など)の3つに分けて、予算を組んでいきましょう。
貯蓄は先取り貯蓄が基本です。給料が入って生活費にまわる前に、貯蓄分は財形貯蓄や定期積立といった商品を利用して貯めておき、残ったお金でやりくりをしましょう。貯蓄の目安は、住居費と貯蓄を合わせて手取り収入の4割が目安です。住居費が手取り収入の3割なら貯蓄は1割です。住居費の割合が少なくなるほど、貯蓄の割合は増えます。
手取りの収入から貯蓄の合計と固定費の予算の合計を引くことで、おおよその1か月の生活費の予算が見えてきます。
予算をもって管理するものは、生活費の部分です。おすすめは、食費は5週に分けて管理をし、ほかの生活費は1か月で管理する方法です。食費は気を抜くとどうしても赤字になりやすい費目です。1週間ごとに予算をもって、その中で優先順位を考えながらお買い物をすることで、やりくりがしやすくなります。1週間の予算が残ったら、翌週には繰り越しをしないで、毎週一定の予算でやりくりをするのがルールです。食費専用の財布でやりくりをするのをおすすめします。
ほか生活費は、それぞれ日用品、美容費、医療費、こども費などと細かく費目分けをしてそれぞれに予算を持って1か月で管理をしても、食費のように生活費を5週に分けて管理する方法でも、やりやすい方法からチャレンジしてみましょう。
新年度を迎えるにあたって、お子さんの進学などで保険料や通信費、習い事の見直しをするタイミングとなります。仮に新年度から出費が増えて貯蓄が思うようにできないことが予想されるのであれば、やりくりできる部分を見つけて、節約をしたり、保険や定期購入など不要な契約を解約して、その分優先順位の高い出費へ割り当てる方法があります。
また、収入を増やす方法も一案です。例えば、パートタイムで早朝や夕方の3,4時間をコンビニで働く、ランチタイムだけ飲食店で働く。ほかには、自分の特技や技術を生かして副業する方法もあるでしょう。副業をする場合は、勤務先の副業規定を確認することと、一定以上の副収入がある場合は別途確定申告も必要となります。
時間に比較的余裕がでやすい2月は、家計の整理整頓をして、お金の流れの確認と見直すべき費目を考えるとても良いタイミングです。また4月の新年度にはどのような出費が増えるのか減るのか。といった予測も立てやすくなるでしょう。お金の優先順位を考えながら、足りないお金をどう補うかも考えて家計管理をするとよいでしょう。
旅行会社、コンビニ店長などを経て2001年節約アドバイザーとして独立。節約アドバイザー、ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザー。食費はもちろん生活全般の節約術・ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなど様々なメディアで活動中。 公式ホームページ「らくらく節約生活」はこちら>>