離乳食を開始しても、色々とつまづくこともありますよね。離乳食インストラクター協会代表の中田馨さんのWEB上離乳食レッスン・第2回目のテーマは「赤ちゃんが離乳食を食べてくれなかったとき」です。
こんにちは!離乳食インストラクター中田馨です。待ちに待った、離乳食が始まって「赤ちゃんが離乳食をパクパク食べてくれる!」と胸を膨らませて離乳食を用意したら・・・ショック!赤ちゃんが離乳食を食べてくれなかった!!なんて話よくあることです。
実は、私も長男の時にそれを経験しました。少し食べるけどすぐに口を真一文字にして、離乳食を拒否。最初の半年は、食べてくれない日の方が多かったかもしれません。
作った離乳食を赤ちゃんが食べてくれなかったら、とっても悲しいですよね。私も経験者ですので、気持ちは痛いほどわかります。ママとしては作った分を全部食べてほしいと思います。それは赤ちゃんの身体のため、成長のため。赤ちゃんのことが大切だからこそ「ひとさじでも多く」と思い、無理強いしてしまうこともあるかもしれません。
これは全て、昔の私。私は無理強いしてでも、お皿の中の離乳食を全て食べさせることに一生懸命でした。食の細い息子のことが心配で仕方ありませんでした。「これだけしか食べていないのにこの子は大丈夫なのかな?」「ちゃんと育ってくれるかしら?」と思っていました。
もし、私と同じように感じているママがいたら、少しだけ立ち止まってみてください。そして、下の2つを読んでほしいなと思います。
赤ちゃんは、生まれ持って“母乳(ミルク)を飲む能力”を持っています。しかし“食べる能力”は持っていません。食べる能力は、練習を重ね、徐々に獲得していく能力なのです。
うつ伏せ、寝返りやハイハイ。これらは、毎日少しずつ練習して獲得していく能力ですよね。食べることも同じ。「すりつぶす」「飲み込む」「噛む」ことは、成長とともに獲得していく能力なのです。これは、うつ伏せなどのように個人差があります。ある子は、離乳食初日から上手に食べる。でもうちの子は、口も開けてくれない。それでも大丈夫です。
食べる量や栄養のことも大切ですが、チョットそれは横に置いておいて、離乳食期は「食べ物を食べる練習をする期間」ということを大切にしてみてくださいね。
「作った離乳食を全部食べてほしい」。栄養や赤ちゃんの身体を思うと、ママがそう思うのは当然のことです。でも例えば、離乳食の本の量通りに作ったとして、それが果たして赤ちゃんにとって適量なのか?と言うと、ちょっと違うかもしれません。離乳食の本に載っているのは、あくまで目安量です。大人も自分と他の同い年の女性では食べ物の適量は違いますよね?それと同じです。
適量は赤ちゃんひとりひとりで違います。あなたのお子さんが食べた量が今の適量なのです。だから、赤ちゃんに完食を求めなくても大丈夫。『全部食べなくてもいいか』くらいの気持ちで離乳食に取り組むと、きっとママの心が楽になりますよ。
「1~2割」これは何の数字だと思いますか?離乳食初期の赤ちゃんが、食べ物から栄養をとる割合です。つまり栄養の8~9割が母乳やミルクと言うこと。中期でやっと食べ物からの栄養が3~4割になります。「そっか。まだ栄養のほとんどが母乳でいいんだ」と思いませんでしたか?
赤ちゃんの体重が増えていて、発達も順調で顔色も良ければ大丈夫。今だけを見るのではなく、少し先に目標を置いて、赤ちゃんのペースに合わせて進めてあげてくださいね。
兵庫県西宮市出身。2002年より0歳児専門保育所を経営。第1子の離乳食につまづいたことから離乳食に興味を持ち、第2子の離乳食開始と同時に離乳食ブログを開始。2014年に一般社団法人 離乳食インストラクター協会を設立。離乳食インストラクター養成講座や子育て中の方を対象とした離乳食の講義・料理教室などを中心に活動している。
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