結婚披露宴にせっかくドレスアップして出席したのなら、食事中にも堂々と振る舞いたいと思いませんか?食事中のあなたは意外と見られているもの。毅然と美しく振る舞えるように、知っているようでいて実はあやふや?と思われることを取り上げてみました。
結婚披露宴での食事は、和食や中華もありますが、最近はフレンチや和洋折衷料理が主流と言えます。そこで、メインディッシュにステーキやローストビーフが提供されることも多いようです。
さて、この時、あなたは、お肉を右からカットしますか?左からカットしますか? 正解は左からです。右からカットしていくと、切った肉の大きい方がフォークに刺さったままになります。そのままだと食べられませんので、フォークを刺しかえて、食べやすく切った方の肉を食べることになります。何だかめんどうですし、あまり美しい振る舞いともいえません。そこで、左からカットした方が食べやすく、見た目にもスマートです。
また、先に肉をすべて切ってしまうと、肉が冷めてしまいますので、食べる時にその都度切るのが良いでしょう。その方がおいしくいただけます。 ちなみに、フレンチのフルコースでフォークとナイフが何種類もセッティングされている時には、外側から使うのは、皆さんご存知だと思います。
あるレストランの支配人から伺ったのですが、「本来サービスはお料理に合わせてその都度使うナイフやフォークを提供するのが、最高のサービスである。現在のようにすべてのナイフフォークがセッティングされているのは、もてなす側の都合により決められたことだ」とのことでした。ですから、「お客様はどこから使っても良いわけで、もしもお客様が料理に合わないナイフフォークを使ったら、サービスする側がすぐに気を利かせてフォローしなければならない」とおっしゃっていました。こんなお話しを聞くと何となく安心しますね。
結婚披露宴の時間は2時間半が一般的です。そこで、ゲストとして出席していても、途中で退席し、化粧室を利用することも多いのではないでしょうか。さて、そんな時、膝の上に置いていたナフキンはどこに置きますか? 正解は、椅子の上です。これが中座のサインにもなります。
また、食事が済んだ時には、ナフキンはどうしますか? しっかりたたんでテーブルに置く?ではありません。食事のあとナフキンを丁寧にたたむ必要はありません。あまりにきれいにたたんでしまうと、料理がおいしくなかったというサインになるといわれています。そこで、無造作に置いてかまわないのです。
そして、ナフキンは口のまわりの汚れをとるものですから、少しでも気になる時には、 遠慮せずに使用しましょう。ナフキンで口元をふく時には、自分から遠い方の端の内側の部分を使うと、他の人から汚れた部分が見えませんし、自分の服も汚れません。
食事中に特に女性が気付かずに思わず行ってしまっていることがあります。さて、何でしょうか。 それは、髪にさわるしぐさです。髪は不浄のものという考えもありますが、そのような大そうな話ではなく、やはり空気中の色々なものが付着していることから、必ずしも清潔とは言い切れないものです。テーブルマナーにもありますが、食事をする前や食事中に髪に手で触れる行為はタブーとされています。
結婚披露宴の席には、ドレスアップして行くと思いますので、髪もアップにするなど、 スッキリとしたヘアスタイルにまとめておくと良いでしょう。
駿台トラベル&ホテル専門学校ブライダル学科長として、ブライダル関連、接遇マナーの授業を担当。著書に『敬語「そのまま使える」ハンドブック』、『そのマナー、どっちが正解?』(三笠書房)などがある。現役婚礼司会者としても活動中。
駿台グループの教育精神「愛情教育」をベースに、観光業界に必要なマインド&スキルを備えた人材を育成。就職のためではなくワンランク上の、就職してからも役立つ力をつける。それがスンダイの目標です。教員は業界の第一線で活躍中のエキスパート。仕事現場の視点からの授業は迫力が十分。基礎力から専門知識・専門技術まで「本物の実力」を身に付けられるスンダイ独自の授業です。 駿台トラベル&ホテル専門学校HPはこちら