四季が豊かな日本には、魚の旬も移り変わります。旬の魚のおいしさを子どもにもぜひ伝えていきたいですよね。親子で語る季節のお便りシリーズ、9月の魚についてぜひ、お子さんに読み聞かせしてあげてください。
お米やぶどう、栗、柿、お芋。秋はいろいろなものがおいしくなる。魚の中ではサンマのほか、サバもおいしい。
「秋ナスは嫁に食わすな」ということわざが有名だけど、「秋サバは嫁に食わすな」ってことわざもあるんだよ。
これは、「よそからきたお嫁さんにわざわざ食べさせたくないほど、ナスやサバは秋においしくなるから」という意味と、「秋のナスは体を冷やすし、サバはダメになりやすいから、大切なお嫁さんが体をこわさないように」という意味の、2つの理由があるんだって。
どっちにしろ、秋のナスと同様サバも、それくらいみんなが食べたくなるようなおいしさなんだね。
世界中の海に住んでいるよ。
細みだけど、サンマよりはお腹がふっくらしている。背中が青くて、お腹は銀色。大人だと50センチくらいになる。
焼いたり、酢の物にしたり、揚げたり、煮たりする。味噌で煮る「サバの味噌煮」も有名。酢につけて、お寿司にもしたりするんだ。
サンマを気に入ったお殿様の話として「目黒のサンマ」が有名。落語になっているこのお話は、当時海から離れた目黒でたまたま食べたサンマを目黒産と思い込む、お殿様をからかった滑稽話です。
一方、サバもいろいろなことわざがある魚。数をごまかす意味の「サバを読む」も、傷みやすいため手早い処理を求められるサバは数をきちんと数えなかったからというのが由来といわれています。
サンマもサバも背が青い青魚。頭の働きをよくするといわれるDHAやEPAが豊富で、子どもに食べさせたいもの。魚が苦手な子も多いですが、昔話やことわざから、魚という存在に慣れていくのも1つの手ですよ♪(TEXT:松崎祐子)