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秋は空気が乾燥しているため、のどや鼻の粘膜も乾燥し、咳が出るという人もいるのではないでしょうか?季節の変わり目でもあるため風邪も引きやすい季節です。
こんな季節にぴったりな、のどを潤し、咳を抑えるはたらきのある身近なデザートといえば、杏仁豆腐!今日は杏仁豆腐が持つパワーについてご紹介します。
中華料理のデザートとしてもおなじみの杏仁豆腐。ツルッとしたのどごしとクリーミーな味わいで好きな人も多いのではないでしょうか?
実は、杏仁豆腐の原料である「杏仁(きょうにん)」は漢方薬に使用される生薬のひとつで、主に のどの調子を整えたり、咳を止める はたらきがあり、のどに潤いを与えることにより乾いた咳やぜん息を落ち着かせてくれます。
杏仁には、甘杏仁(南杏)と苦杏仁(北杏)の2種類あり、デザートに用いられるのは甘杏仁の方で、一般的に手に入るのは甘杏仁を粉末状にした杏仁霜(きょうにんそう)です。 甘杏仁100%のものは、香りが良く薬効も期待できるので、自分で杏仁豆腐を作る際には 杏仁100%の杏仁霜 を選ぶようにすると良いでしょう。
代表的な漢方薬としては、激しい咳やぜんそく に用いられる 麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう) に含まれています。杏仁は、咳止めとして効果を発揮します。
・ゼーゼー苦しい
・のどが渇いて冷たい飲み物が飲みたい
・熱も出て、身体が熱い
杏仁霜には、身体を潤すはたらき があり、血を補う牛乳、黒砂糖、気を補うグラニュー糖との組み合わせで より潤い効果がアップ した杏仁豆腐レシピです。
冷やし固める時間も待てない!という人には、温めた牛乳にお湯で溶かした杏仁霜を加え、はちみつで甘味を加えたホットドリンク はいかがでしょうか?杏仁豆腐を作ろうと思って、杏仁霜を買ったものの余らせてしまっている人にもおすすめの使用法です。 温かくてのどを潤すので、乾燥の季節にぴったりなおやつにもなりますね。ぜひお試し下さい。
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