よく料理する方も、そうでない方も、料理の「さしすせそ」という言葉は耳にしたことがあると思います。料理の「さしすせそ」とは、和食において重要な5つの調味料を「さしすせそ」に当てはめたもの。「さ」は砂糖、「し」は塩、「す」は酢で、「せ」は醤油(旧仮名遣いで「せうゆ」と表す)、「そ」は味噌を表しています。また、「さしすせそ」は調味料の種類を表すだけでなく、煮物などを料理する際にも、この「さしすせそ」の順番で調味料を加えることで美味しくなると言われています。
しかし、和食の重要調味料を覚えやすく語呂合わせ出来るだけでなく、最もおいしい順番に並んでいるなんて、うまく出来すぎだと思いませんか?今日は、この「さしすせそ」の順番で調味料を加えると本当に美味しくなるのかを、科学の力を使って調べてみます!
料理の「さしすせそ」の調味料を加える順番を変えたら、味に変化は生じるのでしょうか?
真相を探るべく、「さしすせそ」をすべて使うレシピを考案し、作ってみました。
材料は以下の通りです。
【材料】
鶏もも肉…100g
もやし…60g
にら…1/2束
にんにく…1かけ
砂糖…大さじ1
塩…少々
酢…大さじ1/2
醤油…大さじ1+1/2
豆板醤(味噌代わり)…小さじ1
ごま油…少量
そして、調味料を「さしすせそ」の順番で加えるバージョンと、あえて真逆の「そせすしさ」の順番で加えるバージョンの2パターンで料理を行い、味の比較実験を行いました。料理の手順は以下の通りです。
【作り方】
1.フライパンにごま油を少量熱し、鶏もも肉を皮目から焼く。焼き色がついたらひっくり返す。
2.全体に焼き色がついたら、調味料を「さしすせそ」or「そせしすさ」の順に加える。
左:「さしすせそ」の順に調味料を加えて鶏肉を焼いたもの
右:「そせすしさ」の順に調味料を加えて鶏肉を焼いたもの
3.調味料がお肉にからんだら、もやし、にら、にんにくを加え、全体的に熱が通るまで炒める。
4.盛り付けて完成。
さて、調味料の順番で本当に味に変化があったのでしょうか…!?