4月の第4日曜日が「さとうきびの日」。1977年に沖縄県糖業振興協会が制定したもので、沖縄では毎年この時期に優秀なさとうきびを審査する「沖縄県さとうきび競作会」があり、表彰式を催しているそうです。
『島唄』では“ウージの花”と歌われ、『さとうきび畑』では“ざわわ”と風になびく姿が胸に迫る・・・沖縄ソングの名曲にたびたび登場する通り、「さとうきび」は沖縄の特産品です。搾り汁が砂糖の原料として使用されるのは元より、それ以外にも様々なものに活用されています。
さとうきび作りは機械化が難しく、生産者の方々は非常に重労働だといいます。そういう点から見ても、ほとんど捨てられることなく活用されることは喜ばしいことです。
香川県・徳島県の特産品で “国内最高級の砂糖”とも称される「和三盆」。和三盆も一般的な砂糖と同様にさとうきびの搾り汁から作られていますが、使っているさとうきびの品種は「竹糖(ちくとう)」というもの。竹糖は、沖縄のものに比べ背丈が低くて茎も細い小さなさとうきびで、1本から採れる搾り汁の量がかなり少な目。そんな希少な汁を【煮詰めて→濃縮して→圧搾して→さらに研ぐ】という緻密な工程を経て、「和三盆」は完成します。粒子が細かくて、口の中にふわっと溶けていく上品な甘みは、ニッポンが誇る“調味料の宝”です!
(TEXT:大河原裕美)