「母の日」は日本のみならず、世界各国にあります。発祥の由来は諸説ありますが、1907年、アメリカ人女性が亡くなった母のために、母の好きだった白いカーネーションを教会に飾ったのがはじまりと言われています。日本で「母の日」が国民的な行事となったのは昭和初期で、当時は3月6日でした。戦後アメリカに習って、現在の「5月の第2日曜日」になりました。
「あ~これがうちのお母さんの味だ!」というもの、あなたは持っていますか? 実はいまこの質問に「YES」という人が少なくなっているといいます。その原因とされるのが、1945年の敗戦以降、日本人の暮らしが著しく変わったこと。家庭環境は核家族化して、共働き世帯が増え、食生活は欧米化するとともに、インスタント食品や冷凍食品などの簡便食も充実してきたために、それ以前の時代のように、「母と子が一緒に台所に立つこと」が必然的に無くなってしまったという現実があります。和食が世界遺産になった喜ばしさとは裏腹に、日本の食卓では「わが家の味の継承」が難しくなっているのは、とても寂しいことです。
そんな現実を踏まえ、クックパッドは「おふくろの味」を断固応援したい!!というわけで、170万を超えるレシピから「おふくろの味」「お母さんの味」で検索し、その中から「メニューBEST10」を集計しました。
※集計の際、登録されているメニュー名がまったく同じではなくても、レシピの内容から同等のメニューと思われるものは、同じメニューとしてカウントしています。
煮びたし・揚げびたしといった調理法の違いもあれば、具がなすだけのシンプル系から、他の具材と炊き合わせるものも。クタクタジュワ~が染みる味ですよね。
こちらも里芋だけのものから、そぼろと煮たり、野菜と煮たりするパターンなどいろいろ。実は11位に「筑前煮」が入っているのですが、どちらに分けるべきか悩ましいメニューもありました。
醤油でこっくり甘辛く煮る関東風、ダシでほんのり甘く仕上げる関西風など、味つけに違いはありつつも、ホクホクのおいしさは全国共通のよう。
油揚げやがんもどきの煮物も、このメニューとしてカウントしました。和食を代表する“豆腐系”、ここにあり!
王道の具はやはり、ごぼう&にんじんですね!でも味付けは、醤油、塩、ピリ辛、甘辛など“お母さんの工夫”が多彩な印象です。
栄養価に優れた常備菜の定番。子どものころも嫌いではなかったけれど、大人になるにつれ、しみじみ旨いなあ~と思うメニューのひとつでは?お母さんもそんな風に思いながら作っていたかも知れませんよね。
「お母さんのような味にならないなあ、、、」と作るたびに思うメニューが、魚の煮つけだったりしませんか?魚料理が上手になるには“年季がいる”のかも!?
乾物のキングがここに登場!このメニューも味の付け方や、一緒に炊き合わせる具材はいろいろバリエーションが豊富でした。
竹の子ごはん、豆ごはん、栗ごはんといった“季節もの”が多く見られました。栄養のある旬のものを食べさせようという、母心が伺えますよね。
やっぱりこれか!と思った方も多いでしょう!「男性のハートをつかむメニュー」とか「彼に作ってあげたいメニュー」とか言われる所以は、男女ともにお母さんの愛情レシピとして、しっかり舌に刻まれているからなんですね、きっと。
お母さんの手作り料理を思い出すと、自然に感謝の気持ちが湧いてきます。たとえば10年後に調べる『おふくろの味』のメニューが、ハンバーグやカレーやパスタに変わってもいいのです。自分を育ててくれた母の味が思い出せる国であり続けたいものですね。(TEXT:大河原裕美)