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主菜

だんだん暑くなるこれからの季節にピッタリ♪そろそろ「冷麺」解禁しませんか?

クックパッドニュース編集部

日本No.1レシピサイト「クックパッド」編集部

「いよいよ夏本番!!」とまでは言えないけれども、暑い日が続いていますね。先日、冷やし中華を紹介しましたが、さらに注目したいのが「冷麺」。冷たいスープにツルッとのどごしの良い麺の組み合わせは最高です。ところで、冷麺にはいくつかの種類があることをご存知ですか?知っているものも知らなかったものも、是非ともお試しを!!

実は、冬の食べ物だった!?

冷麺は、朝鮮半島発祥の食べ物です。1849年に出版された『東国歳時記』には、「冬の時食としてそばの麺にダイコンのキムチ、ハクサイのキムチを入れ、その上に豚肉を合わせておくものを冷麺という」と記述があるとのこと。そう、かつて冷麺は冬の食べ物として認識されていたのです。

その理由には、麺の材料のそばと緑豆の収穫が秋、キムチも晩秋に漬け込まれるといったことが関係しています。また、朝鮮半島の冬の生活に欠かせない床下暖房・オンドルで温められた部屋が、汗ばむくらいにポカポカだったため、ひんやりと爽やかな冷麺が人気だったとか。季節の違いはありますが、暑い時に冷麺を食べるのは今も昔も変わらないようです。

「平壌冷麺」と「咸興冷麺」

朝鮮半島の冷麺には、大きく分けて「平壌冷麺(ムルレンミョン)」と「咸興冷麺(ピビンネンミョン)の2種があります。平壌冷麺は「水冷麺」とも呼ばれ、朝鮮の古い記録には「キムチ汁に麺を加え、大根、梨、柚子を薄切りにして乗せ、豚肉、鶏肉を並べ、胡椒と松の実を…」といった記述があります。水キムチの汁をスープとして用いる点に特徴があるようです。

平壌冷麺(ムルレンミョン)=水冷麺

もう一方の咸興冷麺は、「混ぜ冷麺」とも呼ばれるものです。冷たい麺を材料にしますが、汁は用いず、お好みの具材と薬味(トウガラシみそ、醤油、ゴマ油、胡椒など)混ぜて食べます。特に人気があるのは、マダラやイイダコ、イカ、カレイなどの刺身を具材にする「フェネンミョン」だそう。残念ながらクックパッドにフェ(刺身)の冷麺はありませんでしたが、一度是非とも試してみたいですね。

咸興冷麺(ピビンネンミョン)=混ぜ冷麺

日本独自に発展した「盛岡冷麺」

日本の冷麺と言えば、「盛岡冷麺」ですね。昭和29年に朝鮮出身の料理人が盛岡の地で「平壌冷麺」と「咸興冷麺」をうまい具合に組み合わせ、開発したのが始まりだとか。今では、ゆでて冷やした麺にお肉、ゆで卵、キムチ、梨などの具材に、牛骨ベースのスープを加える形が定番として定着していますね。

さっぱりスープに、ピリッとした辛味が最高!

いかがでしたか?ご紹介の3種類の麺それぞれに特徴があり、食べ比べしてみるのも楽しそうですね。迫りくる暑い夏のお助けメニューとして、是非とも冷麺をご検討ください!!(TEXT:中本タカシ/ライツ)

参考資料:
『朝鮮半島の食と酒』(中央公論社)

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クックパッドニュース編集部

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