レディースドックという言葉を聞いたことがあるでしょうか。これは、女性特有の病気発見を目的とした検査が含まれる人間ドックのことです。
レディースドックにどんな検査があるのかなど、詳しい話を医師に聞いてきました!
人間ドックの施設では、レディースドックというコースをもうけているところとないところがありますが、通常の人間ドックで同じ項目の検査が受けられることもあります。
視診や触診、マンモグラフィ、超音波検査などで、早期に乳がんを見つけることを目標としています。
乳房を板の間にはさんでX線を照射する検査です。板にはさむことで少し痛みを感じることもあり、ごくわずかですが被ばくがあります。しかし、しこりとして触れないような小さな癌の石灰化を発見するのに適している重要な検査です。
ゼリーをぬって機械をあてて、しこりがないか探す検査で、乳腺の量が多い若い方などはマンモグラフィよりも、しこりを見つけやすいこともあります。
指で子宮や卵巣の状態をチェックします。
子宮の入り口部分の細胞をこすってとり、細胞に異常がないかを調べます。
細胞診同様に子宮の入り口部分の細胞をこすってとり、ヒトパピローマウイルス(HPV)に感染していないかを調べます。
子宮の入り口からさらに奥の方まで細い器具を挿入し、細胞をとり、調べます。痛みを伴うこともありますが、不正出血などの症状がある方は受けた方がよいでしょう。
腫瘍マーカーはがんの発症早期には陽性にならないことも多いので、あくまで診断の補助として利用されることが多いものです。
棒状の超音波の機械を膣にいれておこなう検査です。子宮筋腫や子宮内膜症、卵巣の腫瘍もチェックすることができます。
ほてり感やなんとなく疲れた症状が更年期障害による症状なのか確認することができます。
女性は閉経すると骨粗しょう症になりやすくなります。検査方法は超音波やX線、CTなどをさまざまな方法があります。
綿棒のようなもので、膣内部のおりものをとって検査します。クラミジア、トリコモナス、淋病、カンジダなどの有無がわかります。梅毒については血液検査で調べます。
結婚・出産にそなえて、性交渉で感染する病気、不妊や流産のリスクとなりうる病気、母子感染をおこす病気の有無を確認し治療や対策をするための検査です。下記等の項目があります。
・風疹
・おたふくかぜ
・トキソプラズマ症
・麻疹
・水痘(水ぼうそう)
・HTLV‐1抗体、HIV
・B型肝炎
・C型肝炎
・クラミジア
・トリコモナス
・淋病
・梅毒
など
レディースドックでは、乳がん検診と子宮頸がん検診が基本となっていて、他にどのような検査が含まれているかは施設によって異なります。コースに含まれず、オプションを選ぶ場合もあります。
受ける検査がたくさんあると、時間的にも金額的にも負担が大きくなりますので、自治体や職場での検診を上手に活用し、ご自身が気がかりになっている症状や家系に多い病気などを考えて、必要な検査を選ぶとよいでしょう。
(監修:Doctors Me 医師)
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