四季が豊かな日本には、野菜の旬も移り変わります。そんな野菜の旬の楽しみ方を子どもにもぜひ伝えていきたいですよね。親子で語る季節のお便りシリーズ、1月の野菜についてぜひ、お子さんに読み聞かせしてあげてください。
1月7日は「七日正月」とも呼ばれていて、7日の朝に「春の七草」っていう野菜を入れたおかゆを食べる日なんだ。七草がゆっていうんだけど、これを食べると1年間病気をしないって言われているんだよ。
春の七草とは、次の7種類の野菜のことだよ。
鍋によく合うせりも、春の七草の1つなんだ。川のそばや湿ったところに生えているんだって。いい香りがするから匂いをかいでみよう。おひたしや天ぷらにしてもおいしいよ。
よく道端に生えているぺんぺん草のことだよ。見たことがあるかな。これも食べられるんなんてびっくりだね。
ハハコグサとも呼ばれる草だよ。春になると黄色い花が咲くんだ。昔はこれで草餅を作っていたこともあるんだって。
はこべとも言うよ。よく道端に生えているんだ。おひたしにしたりするとおいしいよ。
子鬼田平子(こおにたぴらこ)とも言うよ。田んぼなど湿ったところに生えているんだ。黄色い花をつけるんだけど、紫色の花をつける“ほとけのざ”もあって、紫の花のほうは食べられないんだって。
こちらはおなじみ、かぶのこと。すずなとも言うんだね。畑に生えているよ。煮物やシチューに入れたりするね。
大根のことだよ。畑に生えているんだ。煮物にぴったりだけど、生のままサラダにしてもおいしいよ。
1月7日は、五節句のうちの1つ「人日の節句」にあたり、七日正月とも呼ばれます。中国ではこの日に7種類の野菜が入ったお吸い物を食べて、1年の健康を祈る風習があり、これが平安時代、日本に伝わったとされています。
本来旧暦での話であり、現在の新暦では季節がやや早過ぎるかもしれません。しかし、最近では7草のセットをパック詰めにしたものが売られているので、上手に活用してみてはいかがでしょうか。
七草にはそれぞれビタミン類が含まれ、消化がいいので、「ごちそう続きで疲れた胃を休める」ためにも、七草がゆはぴったりです。昔の人の知恵を感じながら、親子で七草がゆを楽しみましょう。(TEXT:松崎祐子)