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ちょうど1年前の今日6月26日、日本最高峰の富士山(3776m)がユネスコの世界文化遺産に登録されました。あの日、地元である山梨県や静岡県の方々はもちろん、日本中がうれしい気分になりましたよね。
1周年にちなんで、世界遺産に登録された内容をちょっとおさらい。
正式な登録名称は「富士山—信仰の対象と芸術の源泉」。日本人は古くから富士山には神仏が住むという考えのもと、巡礼や修行の場として山岳信仰をしてきたこと、そして葛飾北斎の浮世絵『冨嶽三十六景』や歌川広重の『東海道五拾参次』をはじめとする、世界的に評価の高い芸術の題材になってきたことの文化的意義が認められて、登録に至りました。
では登録された場所というと、富士山そのもののみならず、【山中湖・河口湖などの富士五湖】、【須走(すばしり)口・吉田口などの登山道】、【富士の裾野に点在する7つの浅間神社】、そして富士山の絶景ポイント【三保の松原】など、合計25カ所が構成資産となっているのです。ご存じでしたか?
構成資産すべてが自然豊かな場所ですが、富士山の登録は“世界自然遺産”ではなく、“世界文化遺産”。くれぐれもお間違いなく!
この夏の富士開山は、山梨県側が7月1日(火)、静岡県側が7月10日(木)と発表されています。以前から富士登山は人気でしたが、世界遺産に登録されたことで一層登山者が増え、この夏も昨年以上の増加が予想されています。お子さんから年配の方まで登れる場所ですが、日本最高の高さを誇る山ですから、ハイキング気分で行くようなところではありません。
先日、山梨県知事が観光庁長官に「富士山弾丸登山」自粛の呼びかけをしたことが、ニュースにもなっていました。「弾丸登山」とは、山頂からご来光を眺めるため、事前に十分な休息を取らずに夜通し登ること。一気に登ると高山病になるリスクが高く、急ぐあまり登山道をはずれて登ったりすると、落石発生などの危険も。
富士五合目まではマイカーで来て、半袖・短パン・サンダル履きといった“登山装備ゼロ”のまま、頂上を目指そうする人がいるようですが、絶対に止めましょう!筆者は富士登山経験者ですが、七号目、八合目と登っていくと身体を動かしていても寒さを感じますし、天候も変わりやすいです。また富士山の登山道は火山特有の砂利道でとても滑りやすいので、サンダルは当然のこと、スニーカーでも危険です。
この夏登ろうと思っている方、下記のサイトを良く見て、万全な準備をしてくださいね。
富士登山オフィシャルサイト
世界に誇れる日本の財産となった記念日ですから、見たものすべてを感動させてくれるあの美しい姿を、食卓に再現してみましょう。
世界遺産に登録されるということは、その遺産を汚すことなく大切に守っていくということでもあります。10年後も100年後も美しい富士山が見られるよう、一人ひとりがルールやマナーを守って、親しんでいきたいものです。(TEXT:大河原裕美)
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