お片づけで毎日を笑顔に。物であふれた時代のすっきりライフ。人、モノ、くらしをつなぐブログメディア(cataso)毎日の日常が楽しくなる情報を連載。
お片づけ講座のご質問で、中高生の親御さんからよく頂くのが、「うちの子、片づけないんですがどう対応すれば良いでしょうか?」というものです。部屋にモノが散乱、お弁当箱がほったらかし、ベッドの上で生活している、他にも悲鳴をあげたくなるようなお話も伺います。ただ単に「片付けなさい」と言っても逆効果。この世代の子どもは親の感情を嫌がり、愛情や親のストレスから言われると余計に動かないのです。ではどうすれば良いのでしょう。 今回は思春期の子どもが自ら片付けを意識するポイントをご紹介します。
思春期にもなれば、挨拶はできるし、交通ルールもわかる。それは小さなころから「なぜそうしないといけないのか」を説明し「実際の場面では、どうするのか」を練習してきたから…。 そう思えば子どもが片づけられないのは、片づけの練習をしてこなかった親に原因があるとも言えます。「なぜ片付けが必要なのか」「どうすればいいのか」を教え足りていなかったのかもしれないですね。子どもが片づけないことを責め立ててしまう方は、そう思って一度深呼吸してみてくださいね。
モノがあふれて困るのが「忘れもの」学校や塾へ行く前にバタバタ。「だから片づけなさいっていつも言ってるでしょ!」といいながら探すのを手伝っていませんか。あえてそこは手伝うのをやめましょう。「だから片づけなさいって言ってるでしょう?忘れていきなさい・遅刻していきなさい」そこで失敗することで初めて「片づいていないデメリット」をお子さんは感じ、やっと片づけにたいして意識が向きます。
お子さんがいない間に勝手に片づけてしまっていませんか?見かねて…という気持ちはわかりますが、お子さんにとっては「いらないことを勝手にされた」となるため、感謝されるどころか、嫌がられてしまいます。「あなたのために」なんていうと「頼んでいない」という答えが。親子げんかに発展することはよくある話です。
モノもお小遣いも、親のアドバイスも。与えすぎると当たり前すぎて感謝できないもの。少し足りないからこそ、どうやって補うかを自分で考え工夫する力が付くのです。「もっとお小遣いが欲しい」なら「じゃあ何か手伝って」とも、「お部屋片づけたら今月うわのせしてあげる」との交渉も可能です。もし1か月ご飯を作ることも掃除も洗濯もやめてしまったら、親のありがたみを痛感するはずです。あえて、少し足りない環境を作り出してください。
片付け講座に参加された方が、それをきっかけに子どもが片づけるようになったという感想も多く聞きます。親が講座を受けて勉強をしている姿勢やその話を聞いた子供が納得したという事が理由の様です。 親の覚悟や背中を見せる。これも子どもの心をつかむには有効でしょう。中には、自分自身が片づけが苦手だからこそ子供にはこんな苦労をしてほしくないと、お子さんに「家族のために本気で頑張るから応援してほしい。あなたにも片づける大切さを知ってほしい」とアプローチをした方もいました。思春期のお子さんが片づけ始めた成功例の1つです。
この時期の子どもは、学校の授業のように理論立てて説明されたことは、納得して吸収する傾向があります。 「片づければこんなメリットがある」ということを、時間的・経済的・精神的に理解することができると、早く片付けられるようになるでしょう。理解力は十分ありますので、たとえば講座などに参加して、外部の講師から学ぶなどの機会を持つこともおすすめです。
アイデア・おしゃれ収納ではない「本当の片づけ」を伝える
整理収納アドバイザー。3児の母。元片づけ苦手経験を持ち、現在は講師。ストレスの軽減、「誰でも・すぐできる」情報をご提供。