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今日は、岩手県生めん協同組合が制定した「ひっつみの日」。農林水産省が選ぶ『郷土料理百選』にも名を連ねる、まさにお墨付きの岩手の味。冬本番の冷え込む日、そして心が凍える日にも(!?)、ほっこり温めてくれる味わいなんです。
「岩手の郷土料理は?」と聞かれたら、あなたは何と答えますか?
いまなら、NHKの朝ドラ『あまちゃん』で一躍有名になった「まめぶ」と答える人が多いかもしれませんが、その他にも「わんこそば」「盛岡冷麺」「じゃじゃ麺」と知名度の高いメニューが岩手にはいろいろあります。その4つに共通しているのは、小麦粉やそば粉などを使った粉モノだということ。今日が記念日の「ひっつみ」もやっぱり同じく、小麦粉に水を加えて練った作った生地を手で引きちぎり、短いうどんのような、平べったい団子のような形にして、しょうゆベースの汁に入れて食べるものです。「手で引きちぎる」というのを岩手の方言では「ひっつむ」ということから、「ひっつみ」という名前になったそうです。
岩手県は北海道に次いで国内2位の面積を誇るビッグな県。[東京都+神奈川県+埼玉県+千葉県]の首都圏4県を合計した面積よりも大きいんです。ですから、岩手県内であっても地域によって「ひっつみ」の味わいにもいろいろ個性があります。
元々「ひっつみ」はいまの盛岡市周辺(県の中央部)にあった南部藩が発祥といわれ、元祖ともいえる「南部ひっつみ」は、鶏肉・ごぼう・きのこが入った汁で食べるもの。それが太平洋側の三陸沿岸になると、ひっつみの生地そのものにさんまなど海の魚のすり身を入れたものがあったり、内陸部では汁の具として山菜や、一匹丸ごと焼いた川魚が使われたりと、かなりバリエーション豊かなメニューなのです。
でもポイントとなるのは、小麦粉を練った生地をしっかり寝かせて、食感もちもち&のど越しなめらかに仕上げるということ!あったか~いお汁にプカプカ浮かんだ、弾力のあるひっつみ。さっそく食べたくなってきませんか?
クックパッド内でも、「実家の味」や「おばあちゃんに作ってもらった」といったコメントとともに投稿されている「ひっつみ」レシピ。子どもの頃に親しんだ味は、懐かしさ以上の幸せを感じてしまうものですよね♪(TEXT:大河原裕美)
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