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日本全国で飼われている犬、猫は合計約2000万頭といわれており、子供の数より多いと試算されています。飼い主にとって、もはや大切な家族の一員ですよね。そんな大切な家族である犬や猫の食べ物について、いま一度おさらいしてみましょう。
虫歯を予防することで人気の「キシリトール」ですが、犬の場合小腸で吸収され、血糖値を下げるホルモン「インシュリン」が過剰に分泌され、卒倒、けいれんなど低血糖発作を引き起こします。キシリトールを使ったガムや飴を犬が誤って食べてしまうという事故も増えています。犬が届く所に置いておかないように注意しましょう。
煮干しや海苔には「マグネシウム」が多く含まれています。マグネシウムの過剰摂取はストラバイト結晶を作り、尿道を塞いでしまう事もあります。与え過ぎに注意しましょう。
猫は肉食のため、雑食の犬と比べて糖質の消化酵素が少なく、消化吸収能力が劣ります。
与える事で健康を害すことはありませんが、猫にとって必要なエネルギーはタンパク質と脂肪から主に摂ることが理想です。
犬、猫ともにもともと肉食だったのですが、犬は約1万5千前から人間と共存するようになります。雑食である人間の食べた残り物を与えられるようになって、犬はだんだんと肉食から雑食に変わっていきました。一方猫は犬と比べて人間との歴史はまだ浅く、犬よりも群れで暮らす習性が無いことから肉食のまま今現在に至っています。このように環境や食べるものによって体は進化していきます。
また一度に食べる量や食べる頻度も、犬と猫では違いがあります。犬は群れで大きい動物を狩る習性があり、大きい動物はそう頻繁に狩ることが出来ない、つまり次にいつ食べられるか分からないので狩りが出来た時にはまとめ食いをします。一方猫は一匹で小さい動物を狩る習性なのでお腹がすいたタイミングで狩りをして食べるいわゆるちょこちょこ食いをします。この習性から、誤って置いてあった物を食べてしまうといった事故が起こったときには、猫よりも犬の方が大量に食べてしまい重篤な症状になってしまうケースが多く起きています。
特に室内で犬や猫を飼っていると、自分が食べている物をつい与えたくなってしまうことはありませんか?あるいは、飼い主家族はきちんと知識を持っていても、周りの友人などがうっかり与えてしまうということも多いようです。また、犬の場合は与えるつもりはなくても、見ていないときに置いてあった物を食べてしまった誤食による事故も多く起きています。・届く所に食べ物を置かない・食べ物のにおいがしないようにきちんと密閉容器などに入れる・テーブルやキッチンの調理台の近くに上れるような台や椅子を置いておかないなど、ちょっとした注意で未然に事故を防ぐ事が出来ます。
さらに、犬や猫は言葉がしゃべれないこともあり、体調が悪いことをなかなか気づけないことも。もし誤食事故に気づいたら、自己判断せずに早めに獣医さんに受診してください。
日本ペット栄養学会
今回お話をお伺いした左向敏紀先生、大島誠之助先生は日本ペット栄養学会が主催するペット栄養管理士養成講習会で講師を勤められています。
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