『冬季うつ』ってご存知ですか?いわゆる「うつ」の症状が「不眠」や「食欲がなくなる」などであるのに対し、冬季うつは「強い眠気」と「過食」が特徴だそうです。北欧ではよく知られた病気である「冬季うつ」。予防のポイントは、意外にも腸内環境の改善です。
眠い、やる気が出ない、でもなぜか食欲がある。特に炭水化物や甘いモノが食べたくなる...。これらは『冬季うつ』(正式名は、季節性情動障害)の症状です。原因は、冬になると日照時間が減り、光の刺激が減ることで、脳内の神経伝達物質であるセロトニンが減り、脳の活動が低下してしまうことと考えられています。
また、目に入る光の量が減ることで、睡眠に深く関わるホルモンであるメラトニンの分泌の乱れ、体内時計が狂うことももう一つの理由だと言われています。
『冬季うつ』の特徴は、大部分の人が冬以外は元気に過ごしているということ。そのため、『冬季うつ』に気がついていない人もいるそうです。「なんだか最近、妙に甘いモノが食べたくなる...」そんな人は、ちょっと気をつけてみてください。
では、どうすれば『冬季うつ』を予防できるのでしょうか。まず、基本は早寝早起き。朝日をしっかり浴びて、体内時計を正しく維持することが大切です。
次に、食の観点からは「食物繊維を摂ること」。食物繊維は腸内環境を改善し、善玉菌の多い状態を保ってくれます。そして、実は善玉菌が多いとセロトニンの分泌が良くなるのです。腸内環境は、脳の活動と深い関係があったのです。人間の体って、不思議ですね。
『冬季うつ』を防ぐために、太陽の光を浴び、食物繊維をしっかり摂る。食物繊維は、野菜や果物、豆類、海藻類などに多く含まれていますので、冬の間は、意識して食べるようにしてはいかがでしょうか。
食物繊維の多い冬野菜や豆類などをアレンジして、元気に冬を乗り切りたいものですね!(林美由紀/ライツ)