ヘルシー、節約……でも、それだけじゃない! 身近な食材「お豆腐」の魅力はまだまだあるんです。この連載では、豆腐マイスター・工藤詩織さんに、お豆腐をもっとおいしく楽しむための知られざるノウハウを伝授してもらいます。「そうだったんだ!」と思わず納得の意外な活用法を知れば、きっと試してみたくなるはず♪ あなたの食卓のお豆腐が“進化”すること間違いなしですよ!
皆さんは「お豆腐」をよく食べますか? 私にとってお豆腐は、毎日の食卓に欠かせない食材です。慌ただしい朝、仕事で遅くなってしまった夜、なんとなく胃腸が弱っているように感じる日、冷蔵庫を開けたとき「お豆腐」が一丁あるだけで、なんだか「ほっ」とします。
そんなお助け食材でもある「お豆腐」の魅力は、なんと言っても活用範囲の広さ。言わずもがな、そのままで食べてももちろん良し、焼いても炒めても煮ても良し。クセがないので相手を選ばず、旬の食材を組み合わせて通年楽しむことができるのもうれしいですよね。
そんな使い勝手の良いお豆腐。常に買い置きしておきたいところですが、そんなに長持ちもしないしどうしましょう?
「冷奴」を食べるには少し肌寒くなってきた今日この頃、冷蔵庫で忘れられ期限が迫ったお豆腐を発見!なんてことが、誰しもあるのではないでしょうか。お一人暮らしの方はなおさら、一度に一丁食べきる自信のない時もありますよね。今回は、お豆腐を焦らず楽しめるように、日持ちアップする保存方法をご紹介したいと思います。
その方法とは、「オイル漬け」です。水切りしたお豆腐をカットし保存容器に移したら、オイルを回し入れて漬け込むだけ。これで、冷蔵庫で1週間ほどストックできるようになります。さらに、日に日にチーズのように熟成していく変化も楽しめますよ。
また、オイル漬けにする際、塩などの調味料を加えれば、そのまま食べてもおいしい一品料理になります。
もしお家にバジルやローズマリーなどのハーブや、ブラックペッパーなどのスパイスがあれば、オイルと一緒に漬け込んでみてください。洋風に仕上げたい場合はニンニクやレモン果汁で風味を加えても良し。ガラッと印象を変えたいときは、実山椒やクミンを加えてみてはいかがでしょうか。ビールだけでなく、ワインやウイスキーのアテにばっちりですよ。
ベースのオイルはオリーブオイルがオススメですが、ごま油やアボカドオイルなどでもOKです。しっかり水を切り、小さめのさいの目状に切ると浸かりが早いですが、お豆腐の水切り加減やカットの大きさはお好みで調整してみてください。
オイルから取り出したお豆腐は、そのままチーズ感覚でおつまみやサラダトッピングに。さらに、かく拌すれば、野菜スティックや蒸し野菜用のディップ、バケットに塗るペーストへと変身します。
それだけでは、せっかくのオイルがもったいない!と思いますよね。ご安心ください。
オイルをまとったお豆腐はフライパンで焼き目をつければ豆腐ステーキ、スキレットでオイルごとお豆腐を温めればアヒージョ風に楽しめます。旬のキノコや彩り野菜を合わせれば立派な一品に。
万能選手だけど日持ちがちょっと短いのがネックなお豆腐。焦って消費する食材から、変化を楽しみじっくり味わう食材へ。皆さんのアイデア次第で、お豆腐の魅力はますます広がっていくのではないでしょうか。
幼少から豆中心の食生活を送り、豆腐がいつも暮らしの中心にある無類の豆腐好き。日本語教師を目指して勉強する過程で、食文化も一緒に伝えたいと「豆腐マイスター」を取得。国内にとどまらず海外でも、手作り豆腐ワークショップや食育イベントを実施して経験を積む。2018年より「往来(おうらい)」をテーマに本格的に活動を開始。豆腐関連のイベント企画・メディア出演などを通して、各地で豆腐文化の啓蒙活動を行っている。「マツコの知らない世界」(TBS系)、「ヒルナンデス」(日本テレビ系)、「ごごナマ」(NHK)等へ出演。
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