甘みが増す♪「冷奴」と「湯豆腐」が最も美味しくなる“温度”【工藤詩織の「お豆腐」進化論 Vol.3】

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ヘルシー、節約……でも、それだけじゃない! 身近な食材「お豆腐」の魅力はまだまだあるんです。この連載では、豆腐マイスター・工藤詩織さんに、お豆腐をもっとおいしく楽しむための知られざるノウハウを伝授してもらいます。「そうだったんだ!」と思わず納得の意外な活用法を知れば、きっと試してみたくなるはず♪ あなたの食卓のお豆腐が“進化”すること間違いなしですよ!

お豆腐の「美味しい!」と「温度」の関係

冷蔵庫から出して、封を開ければ、そのまま食べられる手軽なお豆腐。冷たいままでも温かくしても美味しく食べられる万能さを持ち合わせていますが、実は食べる「温度」によって食感も風味も変わる、とっても奥深い食材なのです。

今回のテーマは、立ち止まって考えることがなかったであろう、お豆腐を食べる「温度」について。

もちろん、“食べ手の視点”からすると当然「好み」がありますので、「唯一無二の正解」をお伝えしたいわけではありません。季節やその日の体調によって、感じる「適温」にも差があると思います。それでも今回は、皆さんに少しだけ“お豆腐の視点”に立っていただき、「温度」について考える機会を持っていただけたら嬉しいです。

「冷奴」は大豆の甘みを感じる温度に

まずは「冷奴」を食べる際のお豆腐の温度についてです。「冷奴」というくらいなので、食べる直前まで冷やして食べる、という方も多いはずです。

私の実家でも、真夏の酷暑の日には、透明のボウルに氷水を張ってお豆腐を極限まで「キンキン」にして食べることがありました。しかし、お豆腐は冷やしすぎてしまうと、大豆に含まれる油分の旨みや甘みが舌で感じられない、と言われています。

美味しさを引き出す “お豆腐の視点”から考える冷奴の適温は、冷蔵庫より少し高めの17〜19℃。これが「冷たさ」と「美味しさ」が両立する温度とされています。

とはいえ、温度計を用意して正確に測らなくてはならないわけではなく、「冷蔵庫から出して20〜30分程度は常温に慣らしてから食べる」と簡単に覚えておいて、実践していただければ十分です。

「湯豆腐」はふわっとした食感を保温でキープ

お次は湯豆腐。出汁をはった鍋にお豆腐を入れて加熱するだけ……と単純な料理に思えますが、湯豆腐を出す京都の有名な料亭では「温度管理が肝」と言われているそうです。

例えば、高温で長時間火を通してしまうと、お豆腐の中の水分が沸騰して外へ出ようとするので「す」が立ちます。さらに、お豆腐のたんぱく質がにがり成分との反応が強くなり、食感が固くなってしまいます。そもそも、口に入れた時に火傷をしてしまうほど熱い湯豆腐は、じっくり味わえませんよね。

“お豆腐の視点”から考える湯豆腐の適温は、カットした表面は柔らかく感じる70℃程度、中心温度は甘みを感じる50℃程度と言われています。

難しく聞こえそうですが、「土鍋」など保温力の高いお鍋を使うと再現しやすいです。表面が温まってきたら火を消し、蓋をして余熱の力を借りながらじんわりと温めた湯豆腐は「ふわっと感」と、冷奴とは印象の異なる大豆の甘みを感じられます。できるだけお豆腐を大きめにカットするのもコツですよ。

これからの時期は「冷え」対策を

せっかく「温度」のお話をしたので、もう一つ豆知識を。お豆腐は「身体を冷やす食材」と言われています。「涼を取る」という目的での「冷奴」の時期は過ぎたものの、秋冬もトッピングや味付けを工夫することでバランスが取れるそうですよ。

定番の薬味、生姜やネギはもちろんのこと、パクチーやニラなども身体を温める食材であり、冷奴との相性も抜群。ほかにも、血行を促進して免疫力を高める「きのこ」は、季節感も楽しめて食べ応えもアップします。

パクチーで一味違う冷奴♪

5分で作れる☆パクチーたっぷり四川風冷奴 by 火水流整体術院
CPN掲載&カテゴリ承認感謝!☆食べ慣れた冷奴が美味に大変身☆食べ飽きたらお試しを☆夏はもちろん冬でも鍋物のお供にぜひ!

きのこの和風ソースも◎

*常備菜*秋味✿4種のきのこの和風だれ by じぇりっこ
秋の味覚きのこ4種で和風だれを作りました♪ ごはんのお供に♥ 豆腐やハンバーグなどのソースに♥ 色んなアレンジが可能♪


湯豆腐にも一工夫。おかかとネギと醤油やポン酢が定番ですが、それだけでは食べ飽きてしまう方も多いのではと思います。

湯豆腐にオススメしたいのが、冷えを遠ざけると言われている発酵調味料です。中でも、北海道や東北地方に昔から伝わる「三升漬(さんしょうづけ)」というピリ辛な発酵調味料はこの時期に大活躍。青唐辛子が手に入りにくい場合は市販のものもありますので、ぜひ試してみてください。

ウマ辛!手作り醤油だれ

万能醤油!アレンジ色々!青唐辛子の三升漬 by banchi14
ウマ激辛!キュウリ・豆腐に。マヨネーズ・醤油でのばしてソースに。炒め物にかけて。と無くては成らない醤油です!


「お豆腐」と「温度」の相性についてのお話はいかがでしたか? 同じお豆腐でも、食べる「温度」次第で印象がガラッと変わることがお伝えできたでしょうか。

「今日はお豆腐屋さんでお豆腐を買ってきたからじっくり味わいたい!」という日には、 “お豆腐の気持ち”になって「温度」にもぜひこだわってみてくださいね。 それでは、秋冬も楽しいお豆腐生活を♪


工藤詩織(往来/豆腐マイスター)

E5f49d16214781872f484fa552751b80 幼少から豆中心の食生活を送り、豆腐がいつも暮らしの中心にある無類の豆腐好き。日本語教師を目指して勉強する過程で、食文化も一緒に伝えたいと「豆腐マイスター」を取得。国内にとどまらず海外でも、手作り豆腐ワークショップや食育イベントを実施して経験を積む。2018年より「往来(おうらい)」をテーマに本格的に活動を開始。豆腐関連のイベント企画・メディア出演などを通して、各地で豆腐文化の啓蒙活動を行っている。「マツコの知らない世界」(TBS系)、「ヒルナンデス」(日本テレビ系)、「ごごナマ」(NHK)等へ出演。
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クックパッド編集部

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