155cmと小柄ながら、それを感じさせないファッションで人気の『155cm』シリーズ著者、長屋なぎささん。ライフスタイルプランナーの長屋さんは、ファッション以外でも、目を引く色とりどりの器やおしゃれなスタイリングの「#nagimeshi」料理が話題になっています。自宅で参考にしやすいスタイリングや、素敵に見せるちょっとしたコツを、長屋さんの料理にまつわるエピソードとともにお伺いしました。
もともと料理好きだと思われることもあるんですが、20歳ころまでは全然してなくて。おもに食べる専門でした(笑)。社会人で一人暮らしをするようになって、金銭的なこともあり必要に迫られて…と自炊するようになったんです。それでも、会社勤めの後半のほうは外食の割合も増えていましたね。毎日料理するようになったのは、今の夫と暮らし始めてからです。作る相手がいて、相手が料理を食べて喜んでくれると、やっぱり作りがいを感じます。
よく作るのは和食です。みなさん経験があるかもしれませんが、おしゃれすぎると男性は構えてしまいがち。なので夫の気持ちが上がる家庭的なごはんが多いですね。母が料理の品数を多く作る人なので、その影響は受けているかもしれません。でも副菜は本当に簡単なものしか作っていないから、作りおきなどしていなくても、30分もあれば出来ちゃうんですよ。
無理をしないことと、相手が喜んでくれること。この2つで、毎日楽しく食のことを考えられるのかなと思います。
食卓のイメージをガラッと変えるうつわは、とても大切だと思っています。実家が岐阜なのもあってか、うつわを買うのが好きなんですよ。美濃焼を多治見のオリベストリートで買ったり、かっぱ橋にも足を運んだり。二子玉川にある「KOHORO」というお店は、週替りで置かれている作家さんが変わるのでよく行きます。
色々なうつわを見ていて気づいたことがあります。みなさんのお家にもあると思うんですが、白くてツルツルしている普通のお皿。実はこの白いお皿ってチープに見えがちで、素敵に見せるのがとても難しいんです。
おすすめのお皿の色は、グレーや黒。手軽に高級感が出せますよ。白なら、ツルツルでなく風合いがあるものや、フチにラインがあるものがいいですね。
とはいえ、イチからうつわを集めるのは大変ですよね。いつもの白いお皿でも、盛り付け1つで印象は大きく変えられますよ!
パスタやサラダならたくさん盛って、高さを出すと立体感が出ておいしそうに見えます。具材をカラフルにすると、お皿とバランスが取れますよ。反対に、盛るものの色を単色にして、シンプルかっこよくしても素敵です。そこにブラックペッパーを散らすと、白いお皿と黒とでコントラストができて締まった印象になります。
料理とお皿の関係は、自身と服に似ていると感じています。服が変わると、印象って大きく変わりますよね。料理もそうで、同じ料理でもお皿を変えればガラッと雰囲気を違うものにできるんです。服を着替えるように、みなさんにも毎日の料理を楽しんでほしいな。
12月になり、クリスマスパーティをやろうかな?と思っている方も多いと思います。我が家も毎年クリスマスパーティを自宅で開いているので、お役に立ちそうなスタイリングのコツをお教えしますね。
私は、大皿料理をいくつか作り、それを参加者が好きに取り分ける立食パーティーのようなスタイルにしています。作る方もそれぞれ盛り付けをしなくてラクだし(笑)、参加するほうも自分の好きな量食べられていいと思っています。
そしてパーティのときは、ぜひテーブルコーディネートをしてみてほしいです!難しく考える必要はなくて、テーブルクロスを敷いたりお花を少し飾ったり、キャンドルを灯したりするだけでも普段と違う特別感が出せます。
テーブルクロスは、敷くだけでテーブルの色や素材を簡単に変えられる、とても便利なグッズです。もしパーティが夜だったら、ぜひテーブルクロスはネイビーにしてみてください。グッと雰囲気が出ますよ。
お花やグリーンは、メイン料理のテイストによって考えるのがおすすめ。例えば和食メインなら、料理の色がシンプルなものが多いので、黄色とか赤とか色のあるお花や実ものを。洋食メインなら、料理の邪魔をしないグリーン系やドライフラワーを。作る料理とのバランスを考えて選びます。
来客用の取り分け皿やカトラリーは、デザイン性がないシンプルなものがどんなテイストにも合わせやすいです。私はIKEAで購入していますが、セットになっているので迷わないし、価格もお手頃ですよ。
色々とコツをご紹介しましたが、自分の感性を磨くことも大切だと思っています。私は外食でスタイリングやアイデアをインプットして「こんなうつわの使い方してるんだ!」と日々勉強しています(笑)。最初にも言ったように我が家では和食が多いため、おもに和食屋さんでそういう気付きを得ることが多いです。ぜひ、自身のお気に入りの場所を見つけてみてください。
外でインプットしたら、あとはお家で自分がやりたいようにアウトプットするだけ。みなさんの毎日の食卓が、素敵なものになりますように!
(TEXT:植木優帆)
Cookpad Do!では、サービスリリースを記念して「料理をもっと楽しもう」をコンセプトにしたイベント「MOTTO」を開催中。12月2日(土)に行った、長屋なぎささんに教わる『冬のホームパーティ』の模様をお届けします。
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アパレル本社でeーcommerceやPRESSを担当したのち、27歳でLIFE STYLE PLANNERとして独立。2015年、HawaiiセレクトshopディレクターとしてHawaiiに移住。現在は日本を拠点とし企業のビジュアル監修や、アパレル・ライフスタイルアイテムなどの商品アドバイザー・企画などにも携わる。2018年 日本麹クリエイター協会 麹クリエイター・麹マスター取得。麹を取り入れたライフスタイルを提案するレッスン開催など衣食住にまつわるジャンルで幅広く活動中。
著書に、「155cm STYLE」「155cmCLOSET」「155cm STYLE-365DAYS-」(全て宝島社)がある。