それぞれのスタイルで無理せず料理を楽しむ、働くパパ5人のインタビュー企画・第4弾。今回ご登場いただく高橋一晃さんは、TBSのプロデューサーとして働きながら、働くパパの家事・育児を啓蒙するNPO法人「スーパーダディ協会」の会長を務めています。TV関係の仕事というと、忙しいイメージがつきもの。高橋さんはどうやって仕事と家事・育児を両立しているのでしょうか?
僕には、妻と小学4年生の息子がいます。妻も仕事をしていて共働きの家庭です。うちが特殊なのは、僕と妻で家事・育児の役割分担がないこと。気が付いたとき、どちらかがやればいいというスタイルなんです。
唯一、僕だけが担当しているのが「朝活」です。たとえば、朝に子どもを起こすこと、朝ご飯や弁当をつくること。子どもが朝に15~20分ほど勉強をするので、そのサポートをすることも。朝にやるべきことを終わらせたら、その日の家事がなるべく楽になるように、ごみを捨てたり洗濯ものをたたんだり。朝の時間をフル活用しているんです。
子どもが6時30分には家を出ないといけませんから、その準備のために僕も5時10分に起きます。5時ぴったりじゃないのは、10分間は二度寝しているから(笑)。5時10分から6時30分までの1時間20分が、家事・育児をうまくこなすための勝負の時間なんです。
「男は朝に家事・育児をした方がいい」と僕は思っています。女性は朝の準備に時間がかかりますから、朝こそ男が動いたほうがいい。早く起きるためにお酒を飲みすぎないようになるので、体調管理が上手になるという利点もあります。
お弁当をつくるようになったのは、子供が小学校に行きはじめてからです。子どもの分と、たまに自分の分もつくります。
幼稚園のころは妻が子どものお弁当をつくっていました。でも小学生になるタイミングでバトンタッチしたんです。やってみたら、これが楽しい。自分が料理したものを、子どもが「おいしい」といってくれる瞬間が嬉しいんです。
お弁当をつくる上で大事なことが2つあります。ひとつめは、お弁当のおかずの種類を必要以上に増やさないこと。
最初のころ、子どもはお弁当をけっこう残していました。どうして残すんだろうと思って、「スーパーダディ協会」でお弁当をつくっているパパたちに聞いたところ「おかずの種類を増やさない方がいい」と言われたんです。2種類か3種類で十分だと。
種類が多すぎると、小さい子どもは目移りしてしまい、かえって食べきれなくなるそうです。それをきっかけに、シンプルなお弁当に変えました。
そのとき生み出したメニューがオムライス弁当です。オムライスをそのままお弁当箱に入れます。ケチャップ炒めのごはんをお弁当箱につめて、その上に卵をのせる。その上からケチャップで顔を描くだけ。つけ合わせはブロッコリーなんかをのせます。子どもは大喜びしてくれましたよ。小学4年になった現在、息子はこれでは納得してくれませんけどね(笑)。
ふたつめは、おかずの量を多くつくること。余った分はタッパーに入れておいて、夜ごはんにできます。一石二鳥なんです。お酒のつまみにできるとパパも楽しめますから、次につくるモチベーションになります。スーパーダディ弁当初心者たちの合言葉は「種類は少なく量は多く!」です。
最初は料理があまり得意でなかったとしても、つくっていくうちにバリエーションは自然と広がります。たまに時間があるときに工夫していけば、すごいものだってできます。それから、「スーパーダディ協会」には「スーパーダディ男めし塾」という会があるので、僕はそこで他のパパたちから教えてもらうこともあります。
「スーパーダディ協会」には、仕事もバリバリ育児もバリバリできれば家事も、という心意気のパパたちが集まっています。そんな方々が、積極的に子育てに関することから仕事のことまで情報交換をしています。
僕は「男性同士が当たり前に家事・育児の話をできる社会」になればいいと思っています。ママ同士は、会ったときに子どもの話をすることが多いじゃないですか。でも、パパはそうではないことも多い。その雰囲気を変えていきたいです。
僕が「スーパーダディ協会」を立ち上げる前は、職場のエレベーターでばったり誰かと会ったときは仕事やゴルフ、飲みの話なんかをしていました。でも、いまは子どもの話をよくするようになったんです。そうすると、相手ともすごく仲良くなれます。
「家事・育児に力を入れると仕事がおろそかになる」とか、逆に「家庭を中心に考えているので、仕事は二の次」という方もいるかもしれませんが、「両立できるし、相乗効果もあるんだよ」と僕はいいたい。家事・育児を通じて得たものは、他のことにも活かせると伝えていきたいです。
(TEXT:中薗昴)
3月31日(日)にスーパーダディ協会メンバー限定イベントが、日本ガストロノミー協会の特別サロンで開催されました。
まず、THE BURN・米澤文雄シェフの味覚の授業からスタート。甘味、酸味、塩味、苦味、旨味の五味を実際に体験しながら、それぞれの特徴を学びます。
「特に7〜8歳までのお子様をお持ちのパパの皆さんには、子ども達の大切な味覚を壊さないように、極力手料理を作って欲しいと思っています。ですので、このイベントでパパが台所に立つきっかけになればと思っています。誰にでもできるプロ仕様のスーパーダディハンバーグと家庭の人気者になれるパフェをみんなで作りましょう」(米澤シェフ)
授業の次はいよいよ調理がスタート。米澤シェフを真似して、子どもたちと一緒にタネをこねていきます。
米澤シェフが伝授したプロ仕様のスーパーダディハンバーグは、
1.お肉に対して1%(ここが重要)の塩を入れる。
2.焼くときにはフライパンを温め過ぎず、中火で焼き、何度もハンバーグを返す。
このポイントを抑えれば簡単なんだそう…とはいえ、少し油断すると焦げてしまいます。真剣な面持ちで焼き場に並び、ハンバーグの様子を見守るパパたち。
仕上げの蒸し焼きは、「日本酒が一番旨味が増すと思います」と米澤さん。水分が無くなるまで待つこと2分弱、ついに完成!
ソースは、フライパンに残った肉汁にバターとケチャップを混ぜて簡単デミグラスソースを作りました。
パパと子どもが一緒に作った「プロ仕様スーパーダディハンバーグ」。それぞれの個性が出ていますね!
お待ちかねの試食タイムになると、「美味しい」「うまい」の声が各所から聞こえてきます。最後は、子どもたちが主役のパフェ作り。大満足のお料理教室&味覚の授業になりました。
次回開催は夏を予定しているとのこと。スーパーダディ協会のホームページやSNSでの告知をお楽しみに!
みなさんもスーパーダディのメンバーになって、楽しく前向きに仕事と育児の両立をしてみませんか?
母の日に向けてスーパーダディ協会のもうひとつの人気イベント、「スーパーダディお花塾」が開催されます。自分で作った花束を妻にプレゼント!それだけで家族がハッピーになりますよ♪
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NPO法人 スーパーダディ協会代表、
TBSテレビ参事/制作プロデューサー
1991年TBSテレビに入社。「オールスター感謝祭」「恋するハニカミ」「王様のブランチ」「アッコにおまかせ!」など歴任、現在「サンデージャポン」を担当。クリエイティブディレクターとしてジャンルレスに活躍する妻と「ともに働き!ともに子育て!」を追求している。街の寿司屋を守る会代表やゆる家事推進委員会理事長もつとめる。
「仕事当然家事育児!(しごととうぜんかじいくじ)」を胸に仕事&子育て&家事の完全三立を目指し、毎日を全力投球中。「一生に一度の人生ムリして頑張るぜ」がモットー。子育てを仕事に活かすことを提案する『スーパーダディビジネスマンの勧め』はamazonの高評価レビューでベスト10入り。
日本に生まれた子どもたちのために、パパが子育てに積極的に参加することを提案する『パパによるパパのための集まり』です。 しかし、一家の大黒柱であるパパは仕事が第一。 仕事以外の限られた時間の中で、いかに効果的に、いかに密度濃く子育てするかをメンバーで考えて実行していきます。 「スーパーダディ協会」の活動を通して、子育てに情熱を燃やすパパが増えたら、ママにも子育てだけでないプラスの人生を歩むきっかけを提供できるはずです。
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「パパって、日本のポテンシャル」を掲げる「これからのパパ」についてのプラットフォーム。子育て中のパパや家族を研究し、企業の新たなマーケティング支援や、パパが楽しんで取り組める子どもとのコミュニケーション方法の開発などを行っています。
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