cookpad news
コラム

鍋一つで簡単!子どもたちが大喜びで完食する「鶏肉料理」って?【全国こども食堂探検 Vol.1】

子どもや親をはじめ、地域の人たちに安価または無料で食事を提供している「こども食堂」。子どもの貧困対策としてだけでなく、地域交流の場として今注目を集めています。こども食堂の活動をサポートする「全国こども食堂支援センター・むすびえ」のキッチンには、日本各地のこども食堂のレシピが満載。食堂運営者の方へのインタビューとともに、子どもたちに大人気のおいしいごはんをお届けします。

むすびえ公式キッチン

連載第1回は、むすびえ公式キッチンより、福岡県大野城市の「おおのじょうこども食堂みずほ町」のレシピをご紹介! 同食堂を運営する大谷清美さんに、郷土料理をアレンジした人気メニューについてお話しいただきました。

地域交流の場で、昔ながらの食文化を伝えたい

子育て世代とシニア世代とのつながりを持たせようと、食を通した居場所作りを検討していた時、「こども食堂」の活動を知りました。子どもの心とからだの成長に寄り添えることもあり、こども食堂に取り組むことにしたのです。現在では、福岡県の大野城市、春日市、太宰府市、筑紫野市、那珂川市の5市のこども食堂さんとネットワークを結び、意見交換をしながら居場所づくりを進めています。

大野城市には昔から食べられていた「鶏ぼっかけ」という郷土料理があるのですが、地元の有志が「ぼっかけ」を復刻させようと、「ぼっかけ隊」を結成していることを聞きました。こども食堂で郷土料理の食文化を伝えたいという思いに賛同いただき、こども食堂用のレシピを監修して下さったのです。

さらさら食べられる♪「鶏ぼっかけ」

「鶏ぼっかけ」は、骨付き肉やもつを使っている場合もありますが、こども食堂用レシピでは鶏もも肉だけを使います。鶏肉を醤油・酒・生姜で煮込み、その具と汁をあたたかいご飯の上にぼっかけ(ぶっかけ)て、さらさらと食べます。

食材を鶏肉だけにし、調理時間を短縮。提供するぎりぎりまで火にかけておくので、食中毒のリスクが減らせます。また、大量調理に適した煮込み料理なので、あたたかいご飯に具と汁をかけるだけですぐ提供できるのもポイントです。海苔・胡麻などのトッピングを用意しておけば、自分好みにアレンジしたぼっかけを食べられます。

うちでは大人気のメニューで、おかわりも多いです。また、毎回食べ残しがゼロなんですよ。

おうちで「鶏ぼっかけ」を作ろう!

いつものレシピは50人分と大人数用なので、家庭でも作りやすい分量をご紹介します。

材料(5〜6人分)

・水…4カップ
・鶏もも肉…400g
・しょうが…ひとかけ
・えびすしょうゆ(吟上) …80cc
・酒…大さじ1
・ねぎ・のり・ごまなど薬味…適量
・柚子胡椒…適量

鶏肉だけでなく、ニンジン、大根などの野菜を入れるとおいしいです。食べる時に柚子胡椒を加えるのがおすすめです。

九州の醤油は本州の醤油より甘いのをご存じですか?
鶏ぼっかけの醤油は、甘口で少し濃いめのものを選んでください。甘めの醤油がない場合は、みりんを使用するといいですよ。また、鶏肉はレシピより多めに入れるとコクが出ます。

お茶漬けのように食べられるので、食欲が落ちてくる夏にもぴったりのメニューです。ぜひ一度、お試しください。

取材協力

おおのじょうこども食堂みずほ町

住所:福岡県大野城市瑞穂町1-2-20 西松建設平和寮
開催:第2土曜日、11:30〜14:00
参加費:子ども無料、大人200円
お問い合わせ先:onojo@npo-ccc.net

NPO法人 全国こども食堂支援センター・むすびえ

「こども食堂の支援を通じて、誰も取りこぼさない社会をつくる。」のミッションのもと、2018年に全国に点在するこども食堂を統括する団体を組織。地域ネットワーク支援事業、企業・団体との協働事業、調査・研究事業を軸とした事業を通じてミッションの実現へ向けて活動している。

>>公式HPはこちら

おすすめ記事