「お金をかける必要はない」芸人・ヒロシ流“キャンプ飯”の楽しみ方

「お金をかける必要はない」芸人・ヒロシ流“キャンプ飯”の楽しみ方

「ヒロシです……」の自虐ネタで一世を風靡したヒロシさん。今は1人でキャンプを楽しむ“ソロキャンプ”の様子を動画に撮り、YouTuberとしても活躍中。チャンネル登録者数は約60万人(2020.3月時点)と、再び話題を集めています。そんなヒロシさんに、キャンプで食べるご飯の楽しさや、知識や道具がゼロの状態から、どのようにしてキャンプを始めればいいのかお伺いしました。

キャンプを始めたきっかけ

小学校低学年の時に親に教えられたんです。それで見事にハマって。親と行ったキャンプにはテントなんてなくて、やぐらを組んでブルーシートをかけたものがテントの代わりでした。

それから同級生とだけでも行くようになって、その時は家から蚊帳を持って行っていました。山の中に蚊帳を張って、その中で布団を敷いて寝るんです。夏の一大イベントだったので、すごく楽しみでした。庭に蚊帳を張ってわざわざ外で寝ることもありましたし、外で楽しむことが昔から好きでした。それが今につながっているんでしょうね。

6〜7年くらい前から、ソロキャンプをするようになりました。理由は人と行くのが面倒になったから。みんなと行ったら好きにやれないじゃないですか。みんなで行くと、そういう気分じゃないのに同じものを同じタイミングで食べなきゃいけないし、やたらとサラダを取り分けたがるヤツも出てくるし。俺は野菜よりも先に肉が食いたいんだ! ってなるわけです。

実は十数年前にもソロキャンプをしたことがあるんですが、その時は夜が怖くなってしまって一度きりだったんです。でもさっき話したように人と一緒にいるのに疲れてしまって、また行くようになりました。それまでは冬にキャンプという発想がなくて、夏に行くものだと思っていたんですが、1人で行くようになってからは冬のほうが良いと感じるようになりました。冬だと人がほとんどいなかったから、「ヒロシがいる!」と誰かにバレる心配もなかったんです。

でも今はキャンプブームなのもあって、冬でも人がたくさん来るんですよ……。それが嫌で、ついに自分で山を買いました。

外で食べるご飯はおいしいし、楽しい

ある時、ブランド米をキャンプで炊いたことがあるんです。それが美味しくて、家に持って帰って炊飯器で炊いたんですが、これがなぜだか美味しくない。クッカーというキャンプで使う器具でコンロを使って炊いてみたら、炊飯器よりは美味しくできましたが、それでもキャンプで食べた味には全然及びませんでした。山と家でこんなに変わるんだ! と驚きました。雰囲気じゃなくて、実際に味が変わるんです。

僕は普段家では冷凍してある肉を焼くとか、それくらいの簡単な調理しかしません。
キャンプで作る料理もレベルは同じなんですが、すごく楽しい。料理はキャンプにおけるイベントの一つですから。やっぱり焚火とコンロでは、モチベーションが全然違います。

僕が気に入ってるキャンプ料理は、バイきんぐの西村くんに教えてもらった「すき焼き」。鉄板に牛脂を引いて、すき焼き用の肉を焼いて、少し焼いてからタレをかけて、溶いた卵を付けて食べるんです。肉だけのすき焼きですが、これが本当に美味しいんですよ。

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よく、「焚火は火力の調整が難しそう」と言われますが、実際難しいです。
薪を足せば火は強くなるし、何もせずに熾火の状態にすれば弱くなるし、それを計算して薪を足すタイミングを計るんです。僕は小学校の時から教えてもらったり、本を読んで勉強したりしてきた経験があるので、今では自分のさじ加減で調整できるようになりましたが、最初は失敗もたくさんしてましたよ。

そういえば、最近家のコンロが新しいものに替わってからすごく使いづらいんです。強火にしているのに、勝手に弱火になってしまって……ご飯を炊く時困っています。焚火のほうが普通は難しいと思うんですが、僕は家のコンロよりも焚火のほうが断然上手く炊く自信がありますよ。元に戻してほしいけど、もう無理でしょうね……。

キャンプの第一歩は「カセットコンロ」でいい

いきなり焚火で料理をすることもですが、そもそも道具をイチからそろえてキャンプに行くのって大変なんですよ。いま僕が初めてキャンプに出かける初心者だったとしたら、まずは家のカセットコンロと鍋を持ち出して、河原や庭で鍋をするところから始めますね。

家で具材を切っておいてジップロックに入れて持っていけば、その場で手が汚れることもないですし。お茶を魔法瓶に入れて持っていくのもいいですね。ゴミもあまり出ないし、ゴミ袋1つにサッとまとめて持って帰れる。泊まらないし、キャンプというよりプチバーベキューみたいな感じですが、それでも充分楽しめると思います。場所を庭にすれば、子どもがいても安心できますし。

もっと極端に言うなら、コンビニで弁当買って河原で食べたり、コーヒーだけ飲む、でも良いです。それでも普段とは全然違うと思いますよ。特に春はぴったりの季節ですから。

とりあえず1回やってみて「楽しい!」と思ったらレベルを上げていけばいいんです。テーブル買いたかったら買えばいいし、マットや椅子もそろえればいい。必要だなと思ったものを少しずつ足していけばいい。

最初から全てにお金をかけようとすると、ハードルが上がってしまうのでおすすめしません。キャンプの道具って結構高いので……毎回行くわけじゃないなら、必要なものは家のものを持っていったり、100円ショップで買ったりするので充分。

家にあるものでアウトドア”と考えると、気軽に「やってみよう」という気持ちになれると思います。

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あと、キャンプ道具でないものをキャンプ道具にしてしまうのも面白いですよ。シェラカップという器があるんですが、僕は韓国のマッコリを飲む器を使っています。ビジュアルもいいし、誰も使っていないから被らないし。そうやって道具で自分の色を出していくのも、キャンプの楽しみの1つです。

とにかく、情報に踊らされずに、自分のやりたいようにやればいいんですよ。

ちょっとくらい不便なほうが、思い出に残る

僕は旅番組を持っていることもあって海外に行くことが多いんですが、キャンプは「旅」に通じるところがあります

お金をかければ、いくらでも贅沢な旅行やキャンプはできます。確かに素敵なんですが、不思議と思い出に残らないんですよね。自分で工夫して、自分に合ったプランを考えるのが、旅とキャンプの醍醐味なんじゃないかなと思います。
例えば飛行機なら、直行だとこれくらいの値段だけど、少し遠回りすればこんなに安くなるんだ! とか、そういうのを調べてる時も楽しかったりしませんか?

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僕はキャンプをするとき、したいことをあらかじめ決めていることもあれば、反対に全く決めずに行き当たりばったりなこともあります。それを1人で決められるのがソロキャンプの良さです。

でも、もし親子でキャンプに行くんだったら、いかに自分たちらしく過ごせるかを子どもと一緒に考えるのもいいですよね。子どもと相談しながら、何をしようか、何を食べようかって悩むのもきっと楽しいと思います。ちょっとくらい不便な思いをしたほうが、僕が子どもの頃やっていたキャンプみたいに、ずっと思い出になりますから。

(TEXT:植木優帆)


ヒロシ

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1972年1月23日生まれ。熊本県出身。ヒロシ・コーポレーション所属。
【TV】
BS朝日『迷宮グルメ異郷の駅前食堂』レギュラー
4月より熊本朝日放送にてキャンプ冠番組放送決定
【ラジオ】
静岡放送『聴くディラン』レギュラー

4月下旬には自身初のキャンプ本『ヒロシのソロキャンプ』が主婦の友社より発売予定!

クックパッド編集部

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