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コラム

日本人がほっとする味!スペイン風雑炊「カルドソ」【世界の「米料理」レシピvol.2】

お米は日本の主食ですが、世界を見渡すとお米を食べている国は意外とたくさんあります。お米の食べ方や炊き方、保管方法、そしてお米の価値観など、世界のお米を知ると、その多様性や魅力を再発見することができます。そこでこの連載では、知っているようで知らない海外のお米料理をお米のコバナシとともにお米ライター柏木智帆がお届けします。

日本のお米で作る“スペイン風雑炊”

以前に都内にあるスペイン料理店で「小海老のカルデロ」という米料理を食べました。「カルデロ」と呼ばれる鉄壷でお米と出汁を煮込むスペイン・ムルシア地方の伝統料理で、見た目は“スペイン風雑炊”。「ニョラス」と呼ばれる乾燥させた赤ピーマンと魚介の出汁で煮込まれたお米は、ぷりっとしていてクセになる食感でした。

この店ではカルデロを使っているから「小海老のカルデロ」という料理名にしているそうですが、一般的には「メロッソ」と呼ばれています

あまりのおいしさに感動した私は「カルデロがほしい!」と思い始め、この料理を食べ終わるころには、「カルデロを買うためにスペインに行こう」と考えていました。

現地ではもちろんスペイン米が使われていますが、この店では粒がしっかりとして粘りが少ない「はえぬき」を使っていました。もっちりとして粘りが強くやわらかいお米よりも、あっさりとした食べ心地としっかりとした食感のお米がおすすめです。

パエリアよりも胃に優しい?

それからちょうど1年後。「カルデロがほしい」という欲求に、さらに「本場のパエリアが食べたい」という欲求が重なり、スペイン・バレンシアに行ってきました。

さまざまな店を食べ歩きましたが、一番おいしかったのは「アロセリア」という米料理専門店で食べた「野菜のメロッソ」。オイリーなパエリアを食べ過ぎて疲れ気味だった胃に、雑炊のようなメロッソが優しく染み渡りました。ちなみに、残念ながらカルデロとは出会えませんでした…。

スペイン風雑炊にはメロッソの他に「カルドソ」という料理もあります。カルドソはメロッソよりもスープがたっぷりという違いがあるそうですが、アロセリアで食べたメロッソはスープがたっぷりでした。

スープの量がどれくらいだとカルドソになり、どのくらいだとメロッソになるのか。これについては未調査なので、次にスペインに行った時には2つを食べまくって比較調査しようと思っています!

加熱具合はアルデンテがポイント!

前述のように、お米は「はえぬき」や「里山のつぶ」「ななつぼし」「ひゃくまん穀」「きぬむすめ」といったあっさりとした味わいの種類が良いでしょう。

個人的には日本人の嗜好にはパエリアよりもカルドソやメロッソが合うのではないかと思いますが、日本のスペイン料理店ではなかなかカルドソにお目にかかれません。ぜひ自宅で作ってみてはいかがでしょうか。

柏木智帆

お米ライター。元神奈川新聞記者。お米とお米文化の普及拡大を目指して取材するなか、お米農家になるために8年勤めた新聞社を退職。2年にわたってお米を作りながらケータリングおむすび屋を運営した。2014年秋からは田んぼを離れてフリーランスライターに。お米の魅力や可能性を追究し続ける、人呼んで「米ヘンタイ」。
【ブログ】柏木智帆のお米ときどきなんちゃら
【クックパッド】柏木智帆のキッチン

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