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コラム

混ぜるだけ&かけるだけで完成!料理家・サルボ恭子さんの「ごほうびデザート」

料理家として活動し、フランス料理のレシピ本も多く出版しているサルボ恭子さんが、自身初となるデザートのレシピ本を発売。そんなサルボさんに、ちょっと甘いものが食べたい…と思ったときでもすぐに作れる、簡単デザートのアイデアを教えていただきました。

かけるだけ!混ぜるだけ!の“ごほうびデザート”

甘くておいしいスイーツは、私たちを幸せな気持ちにしてくれますよね。私も料理のあとは少しでも甘いものを食べたいので、自分でデザートを作っています。
作るといっても、パティシエが作るような本格的なものではなく、材料を混ぜるだけ、フルーツをアレンジするだけの簡単なものですが、それが自分にとっての“ごほうびデザート”になっています。

缶詰や市販品を上手に活用!おすすめ食材BEST3

私は料理家なので、スイーツを作ること自体は苦ではないですが、それでも凝ったものを作るときは気合いをいれてからでないとできません(笑)。

きっと皆さんの中にも「甘いものは食べたいけど、作るの大変そうだからちょっと…」という人も多いと思います。子育てで大変な方もいらっしゃるでしょうし、材料や道具なども特別なものが多かったりしますからね。なので、私がふだん“ごほうびデザート”を作るときにはそのまま食べられるフルーツやナッツなどを活用しています。これらを使えば、気軽にデザートを楽しめるのでおすすめですよ。

フルーツ&フルーツ缶

フルーツの力を借りれば、デザート作りも手間ではありません。ただ、生のフルーツは高価なのでなかなか頻繁には買えないという人も多いと思います。そんなときは、缶詰を活用しましょう。生のフルーツほどコストもかからず、それでいて主役感を出せます。フルーツ缶詰というとみかんやパイナップルをイメージしがちですが、今は桃や洋ナシ、りんごなどいろいろな種類が出ているのでぜひチェックしてみてください。缶詰でも上手に使えばごほうび感が出ますよ。

ドライフルーツ

お菓子作りに使うドライフルーツで最もポピュラーなのが「干しぶどう」です。先程紹介した「洋なし」の缶詰と組み合わせてもいいですし、ヨーグルトに入れてもおいしいですよね。また、クランベリーやデーツ、干し柿など、ふだん使わないような珍しいドライフルーツを使うだけでも“非日常感”が出るのでおすすめです。フルーツやヨーグルトのトッピング、デザートオムレツにも使えるので、スイーツのバリエーションも広がります。

日持ちもするので、「お菓子を作ろう」と思ったものの忙しくてなかなか実行できなかった…というときも食材をムダにせずにすみます。

ナッツ

ナッツはデザートにも使えるし、サラダに入れてもいいし、いろいろな料理に使える便利食材のひとつです。ナッツひとつで、食感、香り、コクが簡単にプラスできますし、アクセントとしては最適。

アーモンドやくるみ、ピスタチオなど、さまざまな種類のナッツがありますが、私がよく使うのは「アーモンド」です。老化防止や美肌効果があるといわれるビタミンEが豊富で、食べていてクセもありません。特にスライスアーモンドは炒るときにすぐ火が通りますし、キャラメルと一緒にパンの上に乗せて焼けばフロランタン風も簡単に作ることができます。

先入観にとらわれず“組み合わせ”を楽しんで!

甘いものを“自分”だけのためではなく、誰かのために作るという人もいるでしょう。
私もまだうちの子どもたちが小さかったころ、「おやつ! おやつ!」と言い続ける子どもを黙らせるために、フルーツやナッツを組み合わせたものを出していました(笑)。特にうちの子は生クリームが苦手だったので、好んで食べてくれていましたね。お菓子=生クリームではなくてもおやつは作れるので、ぜひ子どものおやつにもフルーツを活用してみてください。

おもてなしやおうちパーティーなど、少し見た目にこだわりたいときは、白桃のコンポートにきゅうりのソースをかけたり、マンゴーにパインドロップを入れたりすると、お皿が華やかになります。桃ときゅうりって合うの!? と、組み合わせにびっくりされる方もいるかもしれませんが、フルーツに合わせるとおいしい食材というのが実はいろいろあるんです

オーブンを使ったり、生クリームを使わなくても、食材の組み合わせ次第でいつもと違うデザートが作れます。あまり先入観にとらわれず、ぜひいろいろな組み合わせを楽しんでみてください。

(TEXT:河野友美子)

サルボ恭子さんの最新著書

かんたんシンプル ごほうびデザート』(家の光協会

今回紹介したレシピも掲載されている最新著書「かんたんシンプル ごぼうびデザート」。改めて“ごほうび”に込めた思いについて聞いてみると、「お菓子は誰かのために作るのもいいけど、自分へのごほうびに、自分のためだけに作るレシピがあってもいいなと思ったんです。なるべく少ない材料と工程で、作る人もテンションがあがりながら作って、食べてもテンションが上がるレシピにしたいなと思って作りました」(サルボさん)

フルーツやナッツのほか、市販のカステラやマシュマロなどを使ったテンションが上がる54ものレシピが掲載されています。暑さ厳しい今の季節には「グレープフルーツのカルパッチョ」がおすすめだそう。

「カルパッチョと聞くとお料理で使う魚の料理をイメージしがちですが、今回本の中で紹介しているのは、グレープフルーツをカルパッチョ仕立てにしたもの。グレープフルーツ(ホワイト、ルビー)に市販のバニラアイスを合わせ、ピスタチオを散らせば完成です。グレープフルーツは、ホワイトとルビー2種使うと色合いもいいし、味に深みが出ますよ。市販のバニラアイスを使うのでとっても簡単。ピスタチオを加えると色合いが鮮やかになります。上からソースをかけると仕上がりがきれいにならないので、アイスクリーム、グレープフルーツ、ピスタチオの順で盛り付けていくのがコツです。今の時期なら桃やメロン、すいか、パパイヤもおすすめですよ!」(サルボさん)

そのほか、「ゆずの香りのマスカルポーネチーズムース」もぜひ挑戦したほしいメニューのひとつだといいます。先ほど紹介した、アーモンドスライスも活躍!

「ムースは生クリームやメレンゲを加えて混ぜますが、なめらかなマスカルポーネチーズに市販のゆずジャムを加えて混ぜるだけでムース菓子になります。ジャムの甘さだけでもちょうどいいですが、甘いのが好きであれば、砂糖やはちみつ加えてもOK。ゆずジャムが手に入らないときは、オレンジマーマレード、レモンマーマーレードでもおいしいです」(サルボ恭子さん)

“料理人・サルボ恭子”が提供する食後の甘い一皿。ぜひ、この夏のごほうびにいかがですか?

サルボ恭子 Kyoko Salbot

料理家。老舗旅館の長女として生まれ、料理家の叔母に師事したのち渡仏。パリ有数のホテル「ホテル・ド・クリヨン」で研修、勤務中に、フランスの郷土料理に魅了される。現在は日本と台湾で料理教室を主宰。素材と向き合い、その持ち味を引き出す料理に定評がある。雑誌やテレビなどでも活躍し、洗練された家庭料理には根強いファンも多い。現在はフランス語教室を主宰する夫と二人暮らし。『ストウブマスターブック』(学研プラス)『おもてなしは一品豪華主義でいい』(誠文堂新光社)など著書多数。

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