コロナの影響で家にいる時間が増え、料理をする人が増えたことで、在宅太りに悩む人も増加。そこで今回は、今大人気の料理系人気YouTuber「1人前食堂」Maiさんに、コロナ太りを解消するためのヘルシーでおいしい料理や、料理を楽しく作るためのコツを教えていただきました。
ごはんって食べたら消えてしまうので、そのはかない記憶を映像や写真におさめておきたくてInstagramを始めたのがきっかけです。レスポンスをいただけるようになってくると、どんどん料理が楽しくなってきて「誰かのためになる料理を届けたい」「料理のことを考える生活がしたい」と思って、本格的に料理系YouTuberとして活動を始めました。
私のYouTubeチャンネル「1人前食堂」のコンセプトは、時間帯を気にせず自分の好きなものを食べること。なので、旬の食材を使ったものや時短で簡単にできるもの、食べ過ぎたときは糖質を抑えた「ゆる痩せレシピ」など、特にジャンルを限定することなく、いろいろな料理を作っています。
料理雑誌や本を読むのが好きで、そこから知識を吸収するのが日課になっています。私、ごはんのことだったらいくらでも調べたり勉強したりできるんです。例えば、豚の角煮を作りたいと思ったら本やネットに溢れている情報を片っ端から見て、そこで得た情報や知識をもとにレシピを作成して、動画でアウトプットしています。
私はストイックなダイエットに成功したことがなくて、ハードな運動もなかなか続かないんですよ。だから日々の料理で体を変えていけるように、ふだん取り入れるものは気を遣っています。
例えば、砂糖ではなく自然派甘味料やはちみつを使ったり、パスタも全粒粉のものにしたり。ご飯も白米から玄米に変えるなど、食べる量を減らすのではなく、置き換えながらいろいろな食べ物に出合うようにしています。そうすれば、食のバリエーションも広がりますし、健康にもいいと思います。
高校生のころにカナダに約1年留学をしていたのですが、そのころ「全粒粉パスタ」をよく食べていました。日本でも十割そばや二八そばがあるように、全粒粉も度合いが違うんです。特にカナダはビーガンやベジタリアンのお店も多く、そういった食文化は勉強になりました。
留学すると体重が増えてしまう人も多いですが、私はむしろその逆。そういった食材を選んで自炊していたからか痩せることができました。そのとき、自分で食べるものを選ぶことはダイエットや体にも良いということがわかったので、それを今も実践しています。
はい、特に私がおすすめする、4つの食材をご紹介します。
私は砂糖として使っています。また、食べ過ぎた次の日は、豆乳を甘酒で割ったものを飲んでいます。バナナを入れたりしてもおいしいですよ。
白滝は中華麺やパスタ、お米の代わりに使うと糖質オフになるし、満足感もあるのでぜひひろいろな方に試してほしいです。おすすめは。白滝で作る焼売。白滝を肉ダネに入れて、青梗菜で巻いて蒸したら出来上がり。焼売の皮を使ってないので糖質を抑えられますし、肉汁もしっかりあって満足感のある1品になります。
豆腐はヘルシーで便利な食材なので使う回数が多いですね。グラタンのホワイトソースの代わりに豆腐で作ったソースを使ったり、お好み焼きに入れたり。私は夜ごはんを抜くとお腹がすいて眠れなくなってしまうので、遅くなったときは消化にいい「豆腐グラタン」を食べて寝ます。
おからは小麦粉の代わりに使えるのでとっても便利です。お好み焼きやチヂミ、ケーキやクッキーにも使えます。
1日のうち1食でもいいから、バランスのよい食事を丁寧に食べるようにしています。口に入れるものをひとつひとつ意識しながらいただくことで満足感が高まり、太りにくくなりました。
主菜・副菜・汁物をすべて用意するのが難しいときは、作りおいておいたものをお皿にきれいに盛りつけて丁寧に食べるだけでも気持ちが変わってくると思います。
塩麹や甘酒など麹系の調味料はお肉や野菜のうまみを引き立たせてくれますし、旨味が増える分、減塩効果にもなるのでよく使います。以前、すき焼きを作るときにお砂糖を切らしていたことがあったのですが、そのときに冷蔵庫にあった甘酒を半量くらい入れたら、とてもおいしいすき焼きができたんです。意外な発見でした。
調味料をちょっといいものにするとか、調理器具や器など、使っていたらテンションがあがる思い入れのあるものをちょっとずつ増やしていくと料理が楽しくなります。あと、料理する時間=嫌な時間にならないように、音楽やラジオを聴きながら「楽しい時間」として設定すると料理が好きになるかもしれません。
私は大学生のとき、資格を取るためにずっと勉強ばかりしていた時期があって、そのときは「料理する時間があるなら勉強をしたい」と思っていたんです。そうはいっても食べなきゃいけないので、時事ラジオを聴きながら“息抜き勉強”みたいな感じで料理をしたらその時間を楽しめたので、もし今料理をするのが面倒だと思っている人は、そんな風に時間の使い方をちょっと工夫するだけでも料理が楽しいものに変わるのかなと思います。
週に1日しか休日がない人が料理をするときに、そこで作るレシピを「1人前食堂」から選んでもらえるようになったらうれしいなと思います。せっかく作るならとっておきの料理を作ってもらいたいので、食に興味や愛着がわく料理をお届けできるように頑張ります。
そしてゆくゆくは、私と同じように“食”のお仕事をしている人たちにも影響を与えるようなチャンネルになったら最高ですね。「1人前食堂」をチェックすれば食のブームがわかるみたいな。そのために、これからもレシピや食の情報をどんどん配信していきたいと思います。
1995年生まれの料理愛好家。子どもの頃から大の料理好き。2019年6月から「1人前食堂」と名づけたYouTubeチャンネルを開始。自分のためにつくった料理を美味しそうに食べる動画が注目を集める。料理工程が丁寧でわかりやすく、独特の映像のセンスや、思わず聞き入ってしまうナレーションが人気。一人で撮影から編集までをこなし、約1年で30万人超もの登録者数を集める。スパイスやハーブ、発酵食品など、食材や調味料に詳しく、さまざまなレシピの提案を行っている。
自身の初となる書籍『私の心と体が喜ぶ 甘やかしごはん』(KADOKAWA)を11月に発売予定。
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