“クックパッド芸人”を自称し、自らのキッチンに1000品以上のレシピを掲載している「藤井21」さん。1人(ソロ)で作って1人で食べるという「ソロ飯」を日々楽しんでいるそう。藤井21さん自作のおすすめレシピと、悲喜こもごものエピソードをご紹介します。第22回のテーマは「ちょっと変わった野菜」。ロマネスコをはじめ、最近見かけるようになった野菜のおいしい食べ方をお届け。
最近、近所のスーパーに買い物に行くとひそかに楽しみにしていることがある。
「産地直送の野菜コーナー」
大根、キャベツ、にんじんといった定番野菜の青果コーナーのおとなりにこじんまりとしたスペース。農家から直送されてくる野菜が並ぶ産直野菜コーナー。
数はそんなに多くないけれどけっこう色んな種類の野菜が並んでいて、見たことない形の茄子やカラフルなピーマン、東南アジアのマーケットで見た覚えのある野菜など珍しい野菜が並んでいる。
最初は「へー結構色んな野菜が置いてあるのね」なんて思っていたけど、並ぶ野菜が日によってちょっとずつ変わったり、普段あまり見かけない珍しい野菜を気軽に買えるので楽しみにしていたりする。
そんな産直コーナーで見つけたのが「ロマネスコ」だ。
ロマネスコと聞いて、すぐにあぁアレねなんて連想できる人は、普段から野菜に対して意識が高い人か、それとも農家の方だろうか。
僕が初めてこの野菜に出会ったのは中学生くらいの頃だった。
当時実家の畑で母親が栽培していたロマネスコを初めて見た時は、その異様な見た目にこれは本当に食べられるのか? と思ったほどだ。
ロマネスコは他の野菜ではまず見られないフラクタル構造が特徴的で、一度見ると忘れらない形をしている。
フラクタルとは、
『ある1点だけを切り取ると、その切り取った1点の形状は全体の形状とそっくりである』
言葉にするとわかりにくいので、一度実際に見た方が早いだろう。
このフラクタル構造、数学的には厳密に定義できるらしいが、かなり難しい概念らしい。自分でも少しだけ調べてみたが、数学を“π”のあたりで遠い存在に感じた僕には難解すぎたので、直感的にカッコいい野菜!! という定義付けにすることにした。
分類的にはカリフラワーの仲間になるらしいので、僕が「ロマネスコ」を知った当時はカリフラワーとブロッコリーの合いの子的な意味で「カリッコリー」なんて呼ばれていた気がする。
味もカリフラワーに似てクセがなくあっさりしていて、サクサクコリコリとした歯触りをしている。
ロマネスコは食感と形を生かした調理が見た目にも映えるので、クリーム系のパスタにしてみたり。
また、クセがないのでわさび&チーズみたいな和洋折衷の味付けにも相性が良い。
ロマネスコはもちろん茎の部分まで余すとこなく食べられる。
ロマネスコに限らず、近年だと色々珍しい野菜がスーパーでも気軽に買えるようになっていたり、気になる野菜をネットでお取り寄せなんてのもできたりする。
本当に手軽におうちで楽しめるので、こんな野菜たちもおすすめだ。
見た目はさつまいも、まるでフルーツの様な甘味の不思議な根菜「ヤーコン」。
緑色のピーマンよりも苦味がなくクセがない「白ピーマン」。
タイ料理の定番野菜「マクアポ」。
毎日の料理に目新しい野菜があると、いつもよりちょっとだけ華やかで楽しい食卓になる。意外と普段の野菜と同じように使えるので、ぜひ取り入れてみてはいかがだろうか?
料理と笑いで天下を目指す男性ピン芸人。
埼玉県東松山市出身。東松山のやきとりを愛し、東松山市親善大使「東松山市應援團」の一員。食品衛生責任者の資格を持ち、クックパッドには1000以上のレシピをアップしている。日本テレビ系列『ウチのガヤがすみません!』などに出演。
>>オフィシャルブログ「良い香りのある生活」