旨みたっぷりで簡単に作れる!「塩と水の幸せスープ」とは?【上野万梨子さんのパリ流おうち暮らし】

旨みたっぷりで簡単に作れる!「塩と水の幸せスープ」とは?【上野万梨子さんのパリ流おうち暮らし】

パリ在住30年、フランス家庭料理で人気の上野万梨子先生に、気取らずに家庭で再現できる日々のお料理のことを伺いました。

毎日食べたい、滋養たっぷりのスープ

上野先生:「気取らずに普段から家庭でよく作るのは、野菜のスープです。あり合わせの野菜で良いので、よく炒めて甘みを出してあげれば、味付けは塩だけで十分です

野菜の種類や量がたくさんあれば、塩とバター、塩とオリーブオイルだけでもおいしくできますが、野菜の量が少ない場合は、日本の無添加顆粒の鶏ガラスープを使ってもいいそう。

上野先生:「スープ皿によそい、トーストしたバゲッドを添えていただきます。アツアツの具材を片方に寄せると、ブイヨンの池ができるので、そこにパンをひたしてふやかして食べるのがおすすめ。お腹もいっぱいになり、スープがメインの立派なお食事になります。もともとは、器もスプーンもなかった時代に、ブイヨン(スープ)は、パンに染み込ませて食べるものでした。そのブイヨンが染み込んだパンのことを『スープ』と呼んでいたのだそうです」

あっさりな印象のスープも、おいしいパンを添えれば食べごたえもあり、栄養バランスもばっちりですね。また先生曰く、スープに浸して食べるパンも、バターやオリーブオイル、スパイスやハーブ、チーズをのせて焼き、変化をつけるのも良いとのことです。

上野先生:「フランスではよくポロネギをスープの風味出しに使いますが、日本ならたまねぎがおすすめ。そして、適当なとろみをつけるにはかぼちゃを少し最後に加えるのも良いです。煮えあがる前に入れて、少し溶けてきたところで火を止めれば、良いまとめ役になってくれます。私が東京に滞在している間は母と一緒に居るのですが、母は千切りのキャベツやブロッコリーでよくサラダを作ります。その芯や茎を取っておいて私がスープを作るのが定番で、週末の冷蔵庫の整理にもぴったりですよ

ご家族内の素晴らしい連携プレーですね。そして、食材を無駄にしない知恵も素敵です。

塩と水の幸せスープ

F97d4752fa7aec315b75aa9ab8394dfd 野菜はじっくりと炒めて甘みを引出します <材料>(2人分)
・お好きな野菜(玉ねぎ、人参、カリフラワー、かぼちゃなど)…適量
・バター…20g程度
・水…500ml
・塩…適量
・バゲッド…2切れ

<作り方>
1. 野菜を食べやすい大きさに切る。火の通りにくい根菜などは小さめに。
2. 厚手の鍋にバターを入れて火にかけ、1の野菜をじっくり炒める。しんなりして甘みがでてくるまで。
3. 2に水と塩を加えて、煮込めばできあがり。スープ皿によそい、トーストしたバゲッドを添えていただきます。

ひっくりかえさないプリン「ポ・ド・クレーム」

もう一つ、おすすめの簡単デザートも伺いました。

上野先生:「デザートとしておすすめなのは卵と牛乳で作るポ・ド・クレームです。つまりはプリンなのですが、カラメルを作ったり型からきれいに取り出す必要はありません。これはフランスに古くからあるデザートで、19世期末にイギリスからフランスに入ってきた蓋付きの陶器の型で作るのが流行ったそうですが、今ではココット型で気軽に作れますね。フランスではどこのカフェでも、食後の気軽なデザートとして出てくるものなんですよ」

型から出さないので柔らかさも調整しやすく、家庭でも気軽に作れそうですね。そして見た目もオシャレです。

ポ・ド・クレーム

A7bb1c908e9e15bd5a97104ce634b68e <材料>(ココット型4個分)
・卵…2個
・砂糖…40g
・牛乳…150ml
・生クリーム…50ml(乳脂肪45%前後のもの)
・バニラビーンズ(あれば)…少々
・カラメルソース、メープルシロップ(お好みで)…適量

<作り方>
1. ボウルに卵を割り入れてほぐし、砂糖を加えて混ぜる。
2. 小鍋に牛乳と、あればバニラビーンズをさやから出して入れて火にかけ、軽く温めたら1の卵液に加える。
3. 2をザルなどで濾し、生クリームを加えて混ぜる。
4. 3をココット型に分け入れ、上に浮いた泡をすくい取ってアルミホイルを被せる。150度のオーブンで30分湯せん焼きにし、冷めたら冷蔵庫で冷やす。
5. お好みで、カラメルソースやメープルシロップなどを上に流して召し上がれ。

日々の料理をゆったり楽しむ

5683cdf7a1110eeb540f1a725a2f6cfd 木のトレーの上にあるのは特大のじゃがいもで品種名はピンチ。その隣の籠の中にはこれ以上ないほど小粒のじゃがいも、デリカテッス。 上野先生:「今年は家に居る時間が長くなっていますが、仕事を離れて自分のためにゆったりと料理ができるというのは、実はとても貴重な時間です。忙しい時は料理にも効率や合理性を追求してしまうものですが、家にある有り合わせのもので新しいおいしさを発見ができるのは有意義なことですね。こういう時期だからこそ、“この材料だけで何が作れるかな?”とか“フライパンひとつだけで仕上げちゃおう”などのテーマを決めて、ゆったり取り組んでみるのも楽しいです

お料理を楽しむのはもちろん、キッチンではお花の他に食用のハーブやマルシェで見つけた野菜も飾って愛でているそう。こういう時代だからこそ、おうち時間の楽しみ方を増やしたいものですね。


上野万梨子さんの著書

パリのしあわせスープ 私のフランス物語」(世界文化社)

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パリ生活30年の料理研究家上野万梨子さんの最新刊。飾らないけど気持ちが豊かになる暮らしのエッセイに、おうちで気軽に楽しめるレシピも満載。今の時代だからこそ読みたい充実の1冊です。


上野万梨子さん

Ccb65a0825f76161305a8806d698fae9  photoAyumiShino 東京生まれ。料理家を志してパリへ留学し、ル・コルドンブルー・パリ校を卒業。その後は東京とパリを行き来しつつ、料理教室を主宰。雑誌やTVなどのメディアで活躍し、軽やかに家庭でフレンチを楽しむ時代の流れを作った。

クックパッド編集部

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