【今週のおすすめの一冊 vol.1】編集部が特に「おもしろい!」と注目した料理にまつわる本をピックアップし、気になる中身をダイジェストでお届け。今回は『なんとなく不調をととのえるスープ』(世界文化社)についてご紹介します!
長野県にある宿泊施設で調理を担当する鈴木さん。一定期間の断食を体験し、予想をこえる体の変化に感動を覚えたそう。普段食べたものを消化するにはたくさんのエネルギーを消費しますが、食べないことでそのエネルギーは体の回復に向けられると学んだと言います。
特に風邪の引き始めなど、体調を崩しそうなときこそ胃腸を休めて自分自身の力で回復できるように体をととのえることが大切なんだそう。その手助けになったのが季節のお野菜を中心にした「スープ」。体調が良くないときでも食べやすく、心まで満たされるような味わいの深さも魅力で、スープだけでも食事として満足感が得られるんだとか。
今回は「スープ作りで大事なポイント」「スープのベースとなる昆布だし」「せん切りにんじんのスープ」についてお届けします。
本書の中で鈴木さんは食材のおいしさを充分に引き出し、スープをおいしく仕上げるための3つのポイントを紹介しています。
季節や体調によって、おいしいと思う塩加減は変わってきます。そのときおいしいと思う量が、体が欲している量なので味をみて加減することが大切。
野菜は常にだし汁をひたひたにして煮ましょう。そうすることにより野菜から旨みがしっかり引き出されます。時間差で野菜に火を通すときも、野菜を追加するごとにだし汁を足すのがポイント。
野菜は弱火でじっくり火を入れることで、本来の旨みが引き出されるそう。ゆっくり煮ることで食材の味のカドが取れ、まろやかな味わいに。逆に強火にするとえぐみが出やすくなります。
数ある昆布だしの取り方の中で一番簡単な方法です。昆布を火にかけないので、ぬめりが出ずにすっきりと上品な味わいになるそうですよ。
昆布……10cm(8g)
水……1000ml
1. 鍋に湯を沸かして火を止める。
2. 昆布を入れてそのまま冷ます。
※ 冷蔵庫で二日間保存可能
にんじんは体を温める食材の一つだそう。寒さで巡りが悪くなる今こそ食べたいですね。シンプルな具材から引き出される深い味が体に染み渡りそうです。
にんじん…50g
セロリ……20g
えのきたけ……40g
ローリエ……1枚
昆布だし……400ml
塩……適量
【薬味とトッピング】
黒こしょう…適量
小ねぎ(小口切り)…少量
1. にんじん、セロリはせん切りにする。えのきたけは根元を切り落として3等分にする。
2. 鍋に1のえのきたけ、ローリエ、塩ひとつまみを入れ、 昆布だしをひたひたに注いで弱火にかける。
3. 火が通ったら残りの昆布だしを加えて温め、1のにんじん、セロリを加える。ひと煮立ちさせたら塩小さじ1/3を加える。 うつわに盛って黒こしょうをふり、 小ねぎをのせる。
「なんとなく元気がでないとき、元気でいてほしいと思う誰かのために、ととのえるスープは“ここに戻れば大丈夫”と安心できるお守りのようなものになってほしい」と願う鈴木さん。
本書には免疫力を高めるためのスープレシピが多数掲載されています。季節の野菜のおいしさが引き出された、滋味あふれるスープを生活に取り入れてみませんか? (TEXT:小菅祥江)
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