日本No.1レシピサイト「クックパッド」編集部
大正12年。大阪のめ以子の台所をも揺らした地震は、関東大震災でした。東京に住む家族を心配しつつも、妊娠中のために身動きができないめ以子は、子どものためにもしっかり食べることを選びます。やがて東京からの避難者のための炊き出しを手伝うことに。傷ついた人々を癒し、心に寄り添うというのはどういうことか。料理を通して、め以子は考え始めるのです。
大きな揺れの震源は関東。「東京が大打撃を受けた」という情報が入る一方で、詳しいことが一向にわからない状況に、家族を思うめ以子の心は乱れます。そんな中、大阪からも救援物資を送ることになり、悠太郎が救護班として参加することに。家族の安否は悠太郎に託し、め以子は東京から避難してきた人のために炊き出しを手伝うようになります。
歴史に残る大震災。今のような通信手段がなかった時代、遠く離れた家族を思うのはどれだけ心細いことでしょう。「お腹の子どものために」心配しつつも、しっかり食べることを選んだめ以子は、義母・静とともに避難者のための炊き出しを手伝うようになります。が、そこで出会った女性・ふみに開明軒の無事を訪ねたうえに無理に食事をすすめようとして怒らせてしまうのです。
ふみは大震災の中、家族を失い、1人取り残された女性であることがわかります。傷は深く、その心に寄り添うのはとても難しいこと。食事をとろうとしないふみに、め以子はなんとかして生きて欲しいと祈るように食事を作ります。
やがて、開明軒の家族は無事という知らせが届き、ほっとするめ以子。一方でめ以子に食べることの大切さを教えてくれた女学校時代の恩師・宮本先生が亡くなったという知らせが届きます。ショックをうけるめ以子と桜子は、宮本先生を忍んで東京の炊き出しにも出ていたという関東煮(かんとだき)を作ります。
関東煮とは「おでん」のこと。関西にはもともとだしと調味料で煮るだけの「おでん」はなく、味噌を塗って焼く田楽だったため、田楽と分けるために「関東煮」と呼ぶようになったといわれます。やがて関西独自の牛すじなどの具もプラスされて浸透していった「関東煮」。クックパッドにも「関東煮」の投稿がいろいろありましたよ。
「あなたと私がどんなに違っても、ごはんを食べなければ生きていけないということは同じ」卒業式のときに宮本先生が贈ってくれた言葉は、め以子の心に深く残っています。そして食事をとろうとしなかったふみも、あるきっかけで食べるようになり、生きる力を見いだします。
悲しい出来事を経て、食べることの大切さを改めて考えため以子。自身が母になる日ももうすぐです。第13週は「ふくが来た!」。「ふく」とは「福」? 西門家にどんな福がやってくるのか。気になります。(TEXT:田久晶子)
関東地方を襲った大地震。詳細がわからぬまま家族を心配するめ以子は、家族の安否を救援に向かった悠太郎に託し、自身も避難者のための炊き出しを手伝うようになります。そこで出会ったふみは、自分が煮炊きに使っていた火で家族を失った女性。食事をとることを拒否し続け、ついに倒れてしまいます。一方、ようやく家族の無事がわかり、ホッとするめ以子。しかし、恩師・宮本先生の訃報を聞き、先生が残してくれた言葉の大切さを改めて考えるようになります。
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