【映画の中の料理たち Vol.4】一流のシェフの一皿から、お母さんのごはんまで、映画にでてくるさまざまな「料理」に注目。読んで、観て、食べて、映画も料理も楽しくなるお話をお届けします。今回は12歳の少年がバラバラな家族を料理でつなぐ感動の物語『エイブのキッチンストーリー』を紹介します。
新緑が美しい5月は、お出かけシーズン。しかし、今年も昨年同様新型コロナウイルスの影響で、自粛生活を余儀なくされている方が多いでしょう。おいしいものを食べに行きたい、遊びに出かけたい……。そう思っている方に今回は、ブルックリンを舞台に世界各国のおいしい料理とリズミカルな音楽を堪能できる至福の映画をご紹介したいと思います。
ブルックリン生まれのエイブは、イスラエル系の母とパレスチナ系の父を持つ内気な少年。趣味は、料理。文化や宗教の違いから対立してばかりで、自分を理解しようとてくれない家族に悩まされるエイブにとっては、料理が心の拠り所だった。
そんなある日、世界各国の味を掛け合わせた「フュージョン料理」を作るブラジル人シェフのチコと出会ったエイブは、親に内緒で弟子入り。自分だけにしか作れない料理で、バラバラな家族をひとつにしようと、ある計画を実行するのだった。
エイブが作った料理を前に、またケンカを始める家族たち。
そのムードに耐えきれなくなって、家を飛び出してしまったエイブ。家族は必死で探すものの、エイブは見つかりません。
探し疲れた家族が、エイブが家族のために作った「フュージョン料理」を食べ始めたところから、みんなの表情や態度が変わり始めます。
もめてばかりいた家族が、それぞれの国の味が組み合わさった料理をおいしいとパクパク食べ、やがてお皿が次々に空になり、積み重なっていく様は見ていて喝采したくなるシーン。料理には宗教や文化が違う人たちを結びつけたり、壊れた家族さえも仲良くさせてしまう力があるのだと改めて感動しました!
(C) 2019 Spray Filmes S.A.
劇中では、イスラエルやパレスチナ料理なども出てきます。
その他にも、チコが作るバラエティ豊かな「フュージョン料理」、エイブのレモネードやその残りを使って作るアイス、まかないのタコスなど、おいしそうな料理がいっぱい。映画を観ているうちに、自分でもいろいろなレシピにチャレンジしたくてウズウズしてきますよ。
(C) 2019 Spray Filmes S.A.
(C) 2019 Spray Filmes S.A.
344万品を超えるレシピが公開されているクックパッドでは「こんな料理もあるの?!」と驚くようなマニアックなレシピもたくさん紹介されています。映画を観る前、観た後にぜひチェックしてみてくださいね。
5月7日ブルーレイ&DVD発売中・DVDレンタル中/デジタル配信中
DVD:¥4,180(本体¥3,800)/Blu-ray:¥5,280(本体¥4,800)
発売元・販売元:ポニーキャニオン
(C)2019 Spray Filmes S.A.
【スタッフ】
監督・原案:フェルナンド・グロスタイン・アンドラーデ
脚本:ラミース・イサック、ジェイコブ・カデル
撮影監督:ブラスコ・ジュラート 『ニュー・シネマ・パラダイス』
美術監督:クラウディア・カラビ
【キャスト】
エイブ:ノア・シュナップ、チコ: セウ・ジョルジ、レベッカ: ダグマーラ・ドミンスク、アミール: アリアン・モーイエド、ベンジャミン: マーク・マーゴリス、エイダ: セーラム・マーフィー、サリム: トム・マーデロシアン、アリ: ダニエル・オレスケス
制作:2019/アメリカ・ブラジル 原題:ABE
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