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コラム

浅漬けにジュース、デザートも!旬の「きゅうり」を味わい尽くすレシピ6品

【ドキュメンタリーレストラン ゼロ vol.6】出張料理人・ソウダルアさんが、日本中で日々失われていく食材をメインに据えたコース料理を考案し、そのレシピをお届けします。連載第6回目のテーマは、「きゅうり」。サッと作れる副菜からデザートまで、きゅうりの魅力を引き出した全6品をご賞味あれ。

世界記録保持野菜「きゅうり」の魅力にせまる

実はきゅうりは『Least calorific fruit』と評され、ギネス世界記録に登録されているのです。日本語に訳すと「最もローカロリーな果実」。これがいつの間にか「世界でいちばん栄養が少ない野菜」と誤解されていたりもします。

そして、僕は夏になると思い出すのです。

とある農村にひと夏まるごと滞在させていただいた時のこと、いろんな夏野菜をいただく中、特にきゅうりは収穫どきを逃すとすぐに大きくなり過ぎてしまい、商品価値がなくなってしまうのを目の当たりにしました。

見たことがないくらいのサイズのきゅうりをぱきっと割てみると、中からたくさんの水分が飛び出し、一口食べると、しゃくしゃくとした気持ちの良い食感と爽やかな香りを含んだ水分がすーーっと身体の中に沁み込んでいった快感を今も覚えています。

あの夏、そのままだと捨てられてしまうきゅうりたちを、地元のおかあさんたちに食べてもらうため作ったお料理を、今回のドキュメンタリーレストラン ゼロでご提案したいと思います。

【まるでメロンなきゅうりジュース】

<材料>

きゅうり 1本
水 きゅうりと同量
蜂蜜 大さじ1
レモン 1/8個

<つくり方>

きゅうりを適当なサイズにカットし、ほかの素材と一緒にミキサーにかければ、完成。


【そのままを味わう塩昆布きゅうり】

<材料>

きゅうり 2本
塩昆布 5g
胡麻油 大さじ1
胡麻 小さじ1

<つくり方>

1. きゅうりを3〜4個に折る。
2. 包丁の横の部分で押して、割る。
3. 塩昆布であえて、水分が出てきたら胡麻油を加え、手早く混ぜて乳化させる。
4. 胡麻を振って、完成。


【きゅうりの浅漬け 大葉とわさびの香り】

<材料>

きゅうり 2本
大葉 2枚
わさび 小さじ1〜2(お好みで)
昆布粉(昆布茶や顆粒の昆布だしでもOK) 小さじ1
酢 大さじ2
塩 小さじ1

<つくり方>

1. きゅうりを3〜4個に折る。
2. 包丁の横の部分で押して、割る。
3. きゅうりに塩と昆布粉をかけ、揉み込む。
4. ちぎった大葉、わさび、酢と合わせ、ジップロックに入れ、一晩置けば完成。


【きゅうりの浅漬けのソース】

<材料>

きゅうりの浅漬け 1本分
漬けた時に出た水分 きゅうりと同量よりやや少ないくらい
オリーブオイル 大さじ1

<つくり方>

素材をすべて入れ、ミキサーにかければ完成。

繊維が残りやすいのでしっかりミキサーにかけてください。冷奴にかけたり、軽く湯通しした鶏のささみや白身魚と合わせてもおいしいですよ。


【きゅうりまみれのさわやか素麺】

<材料>

素麺 2束
きゅうりソース 80〜100cc(お好みで)
きゅうり 1/2本
塩 少々

<つくり方>

1. きゅうりをピーラーで薄くむいて、少しだけ塩をして、軽く揉んでおく。
2. 素麺を表示の一番短い時間で茹でる。
3. 素麺を水洗いしてしっかりぬめりを落とし、水を切り、氷であえるようにしながら冷たくする。
4. 茹でた素麺にきゅうりソースを加え、混ぜ合わせる。
5. 1のきゅうりを乗せれば、完成。

お好みで柑橘を絞ったり、オリーブオイルをかけてもOK。
素麺以外にも、カッペリーニや稲庭うどんなどの細めの淡白な麺も相性が良いです。写真は、稲庭うどんで作ってみました。


【きゅうりとヨーグルトのデザート】

<材料>

きゅうり 1/2本
お好みのヨーグルト 小さなカップ1つ(80〜100g)
蜂蜜 大さじ1/2〜1
エクストラバージンオリーブオイル 小さじ1

<つくり方>

1. きゅうりを好みの形に切る。食感を楽しみたい時は角切りや乱切り、するっと食べたい時は千切りや薄切りで。
2. きゅうりをヨーグルトと混ぜ合わせ、蜂蜜、エクストラバージンオリーブオイルを垂らして、完成。



きゅうりはそのままでも、すこし料理をしてもおいしくいただけて、甘いものとしても楽しめる。実は可能性に富んだ、とても魅力的な素材です。

酷暑と呼んで憚られない、夏の日々に涼やかな風を吹かせてくれる、きゅうりを使ったお料理の数々をご用意して、本日もドキュメンタリーレストラン ゼロは開店いたします。

ソウダルア(出張料理人/イートディレクター)

大阪生まれ。5歳の頃からの趣味である料理と寄り道がそのまま仕事に。“美味しいに国境なし”を掲げ、日本中でそこにある食材のみを扱い、これからの伝統食を主題に海抜と緯度を合わせることで古今東西が交差する料理をつくる。現在は和紙を大きな皿に見立てたフードパフォーマンスを携え、新たな食事のあり方を提案中。


【フードパフォーマンス映像】
https://vimeo.com/275505848

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