【体にやさしい「いたわりごはん」 Vol.14】今日はなんだかちょっぴりしんどい……そんな日は、体にやさしいごはんでパワーチャージ! 身近な食材で手軽にできるプチ薬膳メソッドで、体の調子を整えましょう。
8月も後半にさしかかり、暑さでスタミナ切れの人もいるのではないでしょうか?暑いとついつい冷たいものを摂りすぎてしまいがちですが、そうすると胃腸の働きが低下して食欲不振が起こることも。食欲が落ちると、体に栄養が十分に行き渡らなく、疲れやだるさを引き起こしてしまい悪循環に陥ります。 そんな、夏場の疲れやだるさの改善に役立つ食材が「オクラ」です。オクラは胃腸の粘膜を守りながらも体を冷やしてくれ、夏に失われがちなビタミン・ミネラルを補い疲労回復に役立つ食材です。薬膳では気(エネルギー)の巡りを良くする食材として知られています。そのため、全身に栄養を十分に巡らせることで疲労回復に役立つと考えられます。
オクラの性質は薬膳で「涼性」といって、体を少し冷やす食材です。夏に体にこもりがちな熱を冷ましてくれますが、オクラに含まれる食物繊維のペクチンが胃腸の粘膜を守ってくれるので冷やしすぎることなく胃に負担はかかりません。ただし、食物繊維が豊富なのでお腹が冷えて下痢気味の人は食べる量を控えめにしましょう。
疲れやだるさ対策に、オクラと相性が良い食材は豚肉、鶏肉、納豆などのたんぱく質が豊富に含まれた食材です。たんぱく質を含む食材が気(エネルギー)を補い、オクラが全身に巡らせてくれます。これらの食材を組み合わせたレシピをご紹介します。
オクラとチーズを豚肉で巻いて、味噌ダレを絡めます。チーズも豚肉も薬膳では汗で失った潤いを与えてくれる食材なので、汗をかく夏にぴったりの組み合わせです。
薬膳で鶏肉は、胃腸の働きを助け、気(エネルギー)や血を補う食材なので、食欲がないときや疲れている時におすすめの食材です。オクラと合わせて優しい味の煮浸しに。素麺の上に乗せても美味しく召し上がれます。
ネバネバコンビの納豆とオクラを合わせて、冷奴の上にのせてボリュームのあるさっぱり副菜に。ラー油のピリ辛も食欲をそそります。
暑くて食欲も低下しがちですが、オクラ×たんぱく質でエネルギーを補って、疲れやだるさを吹き飛ばしましょう。ぜひ作ってみてくださいね。
漢方薬・生薬認定薬剤師。調理師。薬膳アドバイザー。大学卒業後、薬局にて従事している時に、病気の予防、健康維持には食育が大切であると感じ、服部栄養専門学校に入学し卒業する。お料理好きの漢方マニア。