YouTubeチャンネル「さばいどるチャンネル」で、キャンプや釣りなどアウトドアについての動画を配信している“さばいどる かほなん”に、キャンプで活躍するアイテムとして、かほなんがおすすめする「飯ごう」の活用方法についてのお話を聞きました。
――YouTubeチャンネルのチャンネル登録者数が40万を超えたかほなんですが、改めてクックパッドニュース読者のために自己紹介をお願いします。
夢は無人島生活。サバイバルするアイドルで“さばいどる かほなん”です。もともとは、歌って踊るアイドルですが、いつのまにか夢になっていた“無人島生活”を実現させるために、さまざまなアウトドアに挑戦してスキルを上げ、その様子を、YouTubeチャンネル「さばいどるチャンネル」で配信しています。
一言で言うと、ガチでアウトドアをやっている野生人アイドルです(笑)。
――かほなんは、この8月に『飯ごうレシピマスターブック 最強クッカーでおいしいソロキャン時間!』というレシピブックを出版されます。キャンプやアウトドアをあまりしたことがない方のために、簡単な飯ごうの説明をお願いしてもいいですか?
飯ごうは、キャンプやアウトドア先で使えるクッカー(携帯用調理器具)です。お米を炊くだけではなく、炒め物や煮込み料理はもちろん、蒸し料理や、最近流行っているダッチオーブンのような使い方もできる優秀クッカーです。食べるときにはお皿として使うこともできるんです。
飯ごう自体は、本体、中ぶた、外ぶたの3つのパーツに分かれているのが大きな特徴です。一般的には、豆形をイメージする方が多いと思いますが、丸形や深型、浅型など形もさまざまなので、使いやすいものを選んでみてください。
――かほなんが、数あるクッカーの中から「飯ごう」をおすすめする理由を教えてください。
今は、キャンプ用品のお店に行くといろんなクッカーが出ているのですが、その中で私が飯ごうをおすすめするポイントとしては、本体、中ぶた、外ぶたの3つに分かれていて、いろんな料理に応用できるというのがまず1つ目のおすすめポイントです。
また、他のクッカーに比べると、安くて丈夫なんです。物にもよりますが、2000円あればお釣りがくるという手軽さも嬉しいですよね。
そして、なんと言っても飯ごうはハードに使っても壊れにくいという点も大きな推しポイント。熱源も、焚き火やシングルバーナー、固形燃料など、なんでもOK! 焚き火台のうえに乗せて、直火で使ったり、釣り手がついているので吊るした状態で熱したりできるので、飯ごう一つあれば安心! というアイテムなんです。
――ハードに使えて熱源も選ばないとなると、使わない手はないですね。かほなんは、飯ごうをどのように使うことが多いのでしょうか?
私は、焼く、煮る、炊くの他に、蒸す、燻す、ピザを焼くという使い方をしています。とにかく、なんでもできちゃうんです。
飯ごうは、蒸し器にもなります。中ぶた自体が蒸し網の役割になるので、本体に水を少し入れて、中ぶたを入れてその中に肉まんとシューマイを入れてフタをして加熱すると、微妙な隙間から蒸気が出てきて、良い感じに蒸し料理が完成します。
中ぶたに米を入れて蒸しながら、本体でカレーを作ることもできるので、飯ごう一つでカレーライスを完成させることもできるんですよ。
――一般的に、飯ごうはお米を炊く調理器具というイメージがありますが、飯ごうを使っていろいろなメニューに挑戦したのは何がきっかけだったのですか?
じつは、キャンプに物をたくさん持っていくことがあまり好きではなくて……。ある物でなんとかしちゃいたいんですよね。そんな中、最初は見た目がカッコ良くて使っていた飯ごうで、いろいろな料理に挑戦してみたら意外と使える…むしろ良い! ということに気がつきました。もちろん、他のいろんなクッカーを使ってみましたが、一周まわって飯ごうが一番よかったのと、おしゃれな料理も作れることがわかったので、「これは、もっと世に広めなくては!」と思い、今回レシピブックを発売することになりました。
もともと、登山中に作ったレシピを飯ごうバージョンにアレンジしたのが、この「チーズタッカルビ丼」です。書籍の撮影時、スタッフさんに大好評で、飛ぶように売れた1品。 おかずとしても食べられるし、丼にもできるし、ガッツリ派の方も、映え派の方もどちらも楽しめるし、とにかくおいしいので、ぜひ試してもらいたいです。
無洗米…1合 水…200ml 鶏もも肉…150g 玉ねぎ…1/4個 A ・コチュジャン…大さじ1 ・しょうゆ…大さじ1 ピザ用チーズ…50g
1. 本体に米と分量の水を入れ、30分ほど浸水させる。 2. 鶏肉は食べやすい大きさに、玉ねぎは2cm幅に切る。 3. 中ぶたに、2とAを入れて混ぜ合わせ、上にチーズをのせる。 4. 1に外ぶたをして強火にかけ、沸騰したら外ぶたをはずして3を重ねる。再度外ぶたをして、弱火で10分ほど炊く。 5. 火を止め、10分ほど蒸らす。 6. ごはんを混ぜて外ぶたに盛り、中ぶたの具材を汁ごとのせる。
――キャンプをするときには、米や粉類、野菜などの食材の持ち運びも大変ですよね。それに飯ごうはかさばります。かほなんがされている工夫があれば教えてください。
私は、ポリ袋に米1合を入れたら、それを飯ごうの中に詰めていきます。調味料や調理器具などもたっぷり入るので、行き帰りは飯ごうを収納ボックスとしても活用しています。飯ごう自体も大きいですが、細かいものが飯ごうの中にすっぽりと納まるおかげで荷物がかさばらずにすみます。ぜひ、試してみてくださいね。
(TEXT:上原かほり)
「レシピのほかにも、飯ごうのメリットや基本の使い方なども詳しく紹介しているので、これからキャンプで飯ごう料理に挑戦したい方にもとてもわかりやすく、飯ごうの魅力がぎゅっと詰まった1冊です。そしてこれまで、飯ごうを使ってきた方にとっても、アッと驚く使い方があります。この本を読んで、飯ごうを試してもらえたら、キャンプがもっともっと楽しくなると思います。飯ごうの持つポテンシャルに驚きつつ、キャンプご飯のおいしさにも驚いてほしいです」(かほなん)
サバイバルするアイドルで「さばいどる」。キャンプ、釣り、登山などのアウトドアが好きな女の子。普段は東海地方のライブハウスなどでアイドル(さばいどる)として活動。夢は、無人島を買って暮らすこと。そのためのスキルを身に着けるため修行中。YouTube「さばいどるチャンネル」では、アウトドア道具の使い方や自腹で買った商品のテスト、登山、キャンプレポなどを楽しく紹介している。YouTube動画は、週に2〜3本、19:30にアップ。キャンプの他にも車中泊、登山、釣り、狩猟等いろいろなアウトドアに挑戦している。