昨日まで食べてくれてた食材も今日は全然食べてくれない!そんなこともありますよね。離乳食インストラクター協会代表の中田馨さんのWEB上離乳食レッスン・第6回目のテーマは「おかゆを食べてくれないとき」です。
こんにちは。離乳食インストラクター中田馨です。今日は、ママからの相談でランキング10位に入るくらい多い相談「赤ちゃんがおかゆを食べてくれない!」という悩みについてのお話しをしたいと思います。
離乳食を開始して順調に進んでいたのに、ある日突然、赤ちゃんがおかゆを食べなくなった。「今日食べないだけかな?」と思っていたら、次の日もその次の日も食べない。「おかずは食べるのにどうして食べてくれないの?」とママはびっくりすると思います。おかゆはエネルギー源になる主食。このまま食べてくれなかったら、一日元気に活動できるの?体はきちんと大きくなるの?栄養バランスは大丈夫?など心配がいくつも出てきますよね。
私は保育士として17年間0歳児ばかり保育してきましたが、毎年急におかゆを食べなくなった赤ちゃんに接します。このことを私は、多くの赤ちゃんが通る可能性のある成長のひとつとしてとらえています。ではなぜ、赤ちゃんはおかゆを食べなくなったのでしょうか?可能性として考えられることは何でしょう?
10倍がゆから7倍がゆ、7倍がゆから5倍がゆのように、おかゆの固さを変えませんでしたか?赤ちゃんはそれがイヤなのかもしれません。そんな時はいったん戻ることも一つの方法。戻ってみて食べてくれたら大成功です。しばらく、前段階のおかゆを食べさせ、急にではなくゆっくりとおかゆの固さを変えてみるといいと思います。
赤ちゃんに好みが出てきたことは、赤ちゃんの脳が発達してきた証拠です。そう思うと少し心が楽になりませんか?「今は、おかゆは苦手なんだな」と思って、食卓には出すけれど無理強いはしなくていいですよ。
赤ちゃんがおかゆを食べない理由はわかっても、充分な栄養が取れているかは心配です。エネルギー源になる炭水化物のおかゆを食べなくても栄養が足りているかは、赤ちゃんの様子を観察してみましょう。
このような様子であれば、多少おかゆを食べなくても大丈夫でしょう。栄養バランスは1食だけを見るのではなく、1週間のトータルでバランスがとれていれば大丈夫と言われています。また、おかゆ以外にも、エネルギー源になる炭水化物があります。例えば、いも類、パン、うどんなどです。それらをおかゆの代わりとして食べてもいいでしょう。
とはいえ、やっぱりおかゆを食べてほしい!そんな時は一工夫してみましょう。好きな野菜があれば、おかゆの上にかけてみる。おじやにしたり、煮込んだおかずを水溶き片栗粉でとろみをつけて、あんかけどんぶりにするなど。工夫次第で、おかゆを食べることができますよ。
「混ぜご飯にすると白いご飯を食べなくなるって聞くんですが……」という質問も多いです。確かに、味のついたご飯ばかりは好ましくないかもしれません。混ぜご飯の日、白がゆの日という風に、変化をつけてみるといいと思います。おかゆを食べないのは、今の時期だけのこと。ママもあまり悩まず「そのうち食べるようになる」と大らかに考えて、離乳食を進めてくださいね。「あれ?いつの間にか食べるようになってるじゃない!」という日がやってきますよ!
保育士で家庭的保育所経営。一般社団法人 離乳食インストラクター協会代表。関東と関西中心に、離乳食インストラクター養成講座やママ向けに離乳食講義・料理教室を開催中。●かおりの“和の離乳食レシピ”blogはこちら
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