節約アドバイザー・ファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんの「食費節約レッスン」で、貯め上手・遣い上手になりましょう。iDeCo(個人型確定拠出年金)やNISA(非課税口座)で運用をする方が増え、投資に興味を持つ方も増えています。今回は、手軽に始められるポイント投資とミニ株のメリット・デメリットを教えてもらいました。投資初心者の方、必見です。
家計診断をしていると、iDeCo(個人型確定拠出年金)やNISA(非課税口座)で運用をする人が増えていると実感します。長引く超低金利時代の中、より有利な方法で運用を考える人が増えてきているのも、当然の流れと言えるでしょう。
とはいえ、投資には大なり小なりのリスクがあります。投資は難しくてよくわからないけれどチャレンジしてみたい!という人におすすめなのが、投資体験ができるポイント投資や、少ない金額から株式が買えるミニ株投資などがあります。
ポイント投資とは、普段のお買い物で貯まったポイントで運用することです。投資ですので、当然ポイントが増えるだけではなく、減ることもあります。しかし、少額からできるポイント投資は、本格的な投資とは違い、損失が出ても精神的なショックは軽いのではないかと思います。ポイントが増えたらラッキーくらいの気分で、気軽に始められるのもポイント投資の良いところでしょう。
「投資運用にはある程度まとまった金額が必要」と思う人も多いかと思いますが、ポイント投資なら100ポイント程度からスタートさせることができるので、気軽に始めることができます。
一般的に投資運用を始めるには証券会社に証券口座を開設する必要がありますが、ポイント投資は証券口座を開設しなくても、運用を始めることができるところもあります。
例えば「楽天ポイント運用」の場合は、「Rakuten Point Club」のアプリからポイント運用を開始することができます。「アクティブコース」と「バランスコース」を選ぶことができ、「アクティブコース」は、株式重視型のファンドを中心に、積極的な運用を目指すコース。「バランスコース」は、債券重視型の安定的な運用を目指すコースです。
このポイント運用は、投資の練習としては最適ですので、まずは好きな方を選びましょう。もちろん、迷ったらどちらのコースにも100ポイントずつ運用してもOK。
1度にポイントをまとめて入れる方法もありますが、リスクを軽減させたいのであれば、毎月100ポイントずつ積み立てのようにポイントを入れてもいいですね。また、どのサービスも基本的には期間限定ポイントや用途が限られたポイントを投資運用に使うことはできませんので、注意しましょう。
まずは値動きのある運用に慣れることが大切です。ポイントのみの運用には、どれも手数料や口座管理手数料もかからないので、増えたポイントを引き出せばまるまるお買い物に使うことができます。通常の投資運用では、利益に対して約20%の税金が引かれるので、ある意味良心的とも言えます。
しかし、このポイント投資はあくまでも投資の疑似体験サービスにしか過ぎません。本格的な投資運用をするのであれば、証券口座を開設する必要があります。
ミニ株とは通常の株式取引よりも少ない資金で株式を購入するものです。通常の株式投資は、1単元の株数で取引を行います。1単元=1株、100株、1000株と銘柄によって異なりますが、1単元が100株の場合、ミニ株であれば1単元の10分の1で取引することができます。
つまり、1株1000円で1単元100株の株式投資を行う場合は10万円の資金が必要となりますが、ミニ株投資の場合は、1万円で投資ができるというわけです。配当金などは、持ち株数に応じて分配されます。もちろん、ミニ株で買い続けて単元株にすることもできます。
ミニ株を取り扱っていない証券会社もあります。またミニ株として売買できる銘柄は、証券会社によって異なりますので、気になる銘柄を取り扱っている証券会社に口座を開設するとよいでしょう。
ミニ株は少ない金額でも株を持つことができますが、手数料が高くなるとそれだけ利益につながりにくくなります。これは投資全体に言えることですが、取扱手数料、売買手数料、口座管理手数料など各種手数料がかかると、手数料以上の利益を出さないと実質マイナスになります。つまり手数料が高くなればなるほど、利益をしっかりと出さないといけません。銘柄を選びも大切ですが、少額投資の場合はとくに各種手数料にも注意をするとよいでしょう。
お金は貯めるだけではなく、働いてもらう仕組みを作ることが大切です。怖い、わからない、難しい…と避けるのではなく、興味があればまずは挑戦してみてはいかがでしょうか。
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旅行会社、コンビニ店長などを経て2001年節約アドバイザーとして独立。節約アドバイザー、ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザー。食費はもちろん生活全般の節約術・ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなど様々なメディアで活動中。
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