cookpad news
コラム

工程を工夫して子どもでも簡単!ハロウィンに作りたい「かぼちゃパイ」

【子どもの心を育てるレシピvol.15】子どもに「食」の大切さを伝えたいと思いつつも、日々忙しくてなかなか教える機会がないという親御さんも多いのでは? そこで、子ども料理研究家・武田昌美さんが、子どもと楽しくトライできて心も育てられるレシピ、料理を通して子どもが得られる学びについて、わかりやすく解説! 気負わず、自然と生活の中に取り入れられる簡単料理で、とっておきの親子タイムをお過ごしください。

見映えの良さか、子どもの満足感か

街が鮮やかなオレンジ色の装飾で溢れる10月、子ども達が大好きなハロウィンがやってきます。ここから年末に向けて色々なイベントが目白押しですね。

ハロウィンは楽しいお菓子がたくさん。やっぱりかぼちゃを使ったものが鉄板!とレシピを調べて意気込んでみたり。

さて、買い物もして、準備万端。いざ、ジャックオーランタンの形でパイを作るぞ!という時、キッチンにフラッと現れた子ども。目をキラッキラに輝かせて、「僕も一緒に作る!」。さあ、こんな時どうする?

子どもと料理、とりわけお菓子作りをしていると湧いてくる心の葛藤。それは「親が主導権をにぎり見た目優先の綺麗なものを作るか、子どもの思いを優先させて見た目を後回しにするか」ということ。

私は料理する時間がとっても好きです。1人で黙々と、出来栄えと味だけを考えて調理するのが最高のひとときです。私にとって、1人っきりで好きな料理を作る時間は(家事は全く別物!笑)ストレス解消なので誰にも邪魔されたくない。でも、そうは言っても嬉しそうに手を洗って準備万端、親の号令を今か今かと背筋をスッと伸ばして待っている子ども達も放ってはおけない…。そんな思いを経て、昔々の私は「子どもが作っても簡単で、何より上手にできるレシピ 」を作ることにたどり着いたのです。

話を戻して、キッチンにはハロウィンのお菓子を「一緒に作りたい」とニコニコ顔の息子。私としては、パイシートをくり抜いて、ジャックオーランタンの顔を作りたいけど、ナイフで綺麗にくり抜くのは子どもにはあまりにも難しい。しかも、なんとか一緒に作ったとしてもぐちゃぐちゃになってしまうかもしれない…。

難易度の高い料理に親子で挑戦すると、親は思うようにできず、子どもも「ちょっと待って!」を連発され待ちぼうけばかり。結果、両者ともにフラストレーションが溜まって中途半端な感じに終わってしまいがちです。

こうならないためにも、早めの舵切り、つまり子どもに任せる方にシフトして、腹を括ってしまった方が親として気持ちが楽。そこで今回は、子どもが満足でき、見た目の綺麗さも叶えられる子どもハロウィンパイをご紹介します。

小さな手で作るために難しい工程を極力省いて、それでもうまくできるように工夫しています。ジャックオーランタンを作るとなると、子どもがくり抜くのは大変だけど、このやり方なら子ども1人でかぼちゃを表現できます。

1人で作ることで知る“自分の力量”

子どもにとって、「自分の力量を正しく知る」ことは大切です。例えば、いつも仕上げを大人が行なってしまうと、“自分で作ったもの+α”をそのまま自分の実力とみなしてしまいがち。つまり自分の力を正しく把握できていないのです。そうなると、いざ1人の実力で作ると、「これは自分の作品じゃない!」と自身の100%を出し切ったものを否定してしまうこともあります。

リトルシェフクッキングでは、親は子どもの料理に一切手を出さない、というルールのもと調理をします。ところが、でき上がった料理を「こんなの自分のじゃない!」と泣き出してしまう子もいます。「大人が最後に手を加えた完璧な出来栄えを以て、自分のものにしたい」という思いが募り、1人の力で作った作品では納得できなくなってしまっています。

そういう場合「今のこの料理がとても素敵だよ」と根気よく伝えていきます。完璧な見た目に拘らず、自分の頑張りをそのまま認められるよう、たくさん褒めます。

子どもに1人で作る機会を与えることは、親にとっても辛抱しなくてはならない場面が多々あります。大変だからこそ、レシピの面では少しでも楽できるように、多くの親子が料理で幸せを感じられるように、そう願いながらレシピを作っています。

電子書籍『失敗したって大丈夫!と言える子になる「子ども料理」のススメ』好評発売中!

クックパッドニュースの人気連載「子どもの心を育てるレシピ」「料理で子どもの好きを見つける」「今日から始める親子クッキング」に書き下ろしを加えて電子書籍化。

子ども料理教室を運営し、3000人以上の子どもたちを見てきた著者の経験を元に、「食」を起点にこれからの時代を生き抜く力を身に付ける方法を伝授。

著者自身の子どもとの日々や教室での印象的なエピソードも交え、親子で楽しめる四季折々の「子ども料理」レシピを紹介しています。

どこで子どもがつまずきやすいのか、小さな手での作業に適した方法は何なのか等、子どもが安全に料理するためノウハウを各所に散りばめた、子育て中のママパパ必携の一冊。

武田昌美(子ども料理研究家)

リトルシェフクッキング(株)代表取締役。フランスで料理の修行をしていた父の影響を受け、幼少の頃から料理に興味を持つ。航空会社にて客室乗務員をしながら、各地の料理や文化に触れ、知識を深める。2人の子どもの親となり、多くの子どもたちに料理の楽しさ、食の大切さを伝えていきたいと強く願い、2017年より「ママも知らなかった才能が花開くクッキングスクール」をコンセプトにした料理教室『リトルシェフクッキング』を主催。保有資格は、食育インストラクター、子供心理カウンセラー、フードコーディネーター。2019年3月、子どもが一人一人料理できる料理教室『リトルシェフクッキングEduCooking Lab』を東京都世田谷区にオープン。著書は、『失敗したって大丈夫!と言える子になる「子ども料理」のススメ』(クックパッド株式会社)。
【HP】https://little-chef-cooking.com/(ご予約はこちらから)
【Instagram】@masamis__kitchen
【YouTube】リトルシェフクッキング
【ブログ】子ども料理研究家 武田昌美の食育ブログ
【クックパッド】武田昌美のキッチン

シェアする