すっきり片づいた、お友だちの家のステキなキッチン。収納スペースの中が気になっても、「見せて」とは言いづらいから……。“片づけのプロ”であるライフオーガナイザー(R)のさいとうきいさんが、片づけ上手なクックパッドアンバサダー宅のキッチンをバーチャル訪問し、隅から隅までじっくり拝見! 収納の工夫を教えてもらいました。
こんにちは。家族3人で60平米のマンションに暮らす、ライフオーガナイザー(R)のさいとう きいです。
コンサルティング型の片づけのプロ「ライフオーガナイザー」という、同じ資格を持つ友人宅に遊びに行くと、家中の収納スペースをあちこち開いて見せてくれることがよくあります。
しかも、
「この場所は●●なので、◯◯を収納しているよ」
「家族が■■なので、収納用品は□□を使っているよ」
といった解説付き。これがとっても興味深い!
けれども、こんなサービス(?)を誰にでもお願いすることはできませんよね。
そこで今回、片づけ上手なクックパッドアンバサダーの皆さんに協力を依頼し、彼女たちのキッチンをバーチャル訪問! 収納スペースの中を隅々まで拝見し、その工夫を解説いただくことになりました。
1回目は食器の収納について、3人のクックパッドアンバサダーさんに伺います。お友だちの家を訪れている気分でご覧ください!
最初にバーチャル訪問するのは、よちよちよさんのご自宅です。
よちよちよさんはパートナーと長女(8歳)、長男(5歳)、次女(3歳)との5人暮らし。キッチンはコンロ・シンク・調理台が一列に並んだ「I型」の壁付けタイプです。
主にキッチンを使うのはご自身ですが、平日の昼と休日の夜はパートナーがキッチンを使うこともあるのだとか。また、平日・休日を問わず、夜は子どもたちが一緒にキッチンに立つことも多いそうです。
「古い市営アパートで、備え付けの収納スペースが少ないことが悩みでした。シンク上の高い位置に吊り戸棚が付いているのですが、身長153㎝の私には使いづらくて困りました」(よちよちよさん)
貴重な収納スペースなのに、手が届きづらいのは大変! どのように克服しましたか?
「100均の取っ手付きボックスを活用して、乾物などの軽いものを収納することにしたんです。取っ手を持ってボックスごと引き出せるので、背の低い私でも使いやすくなりましたよ」(よちよちよさん)
「普段あまり使わないもの、たとえば製菓道具(ピックやマフィン型、ムース型、ラッピング用品など)も、吊り戸棚に収納しています。一カ所にまとめておくと、必要なときに必要なものを探しやすいから便利です」(よちよちよさん)
扉のないオープン棚にも、取っ手付きのボックスがズラリと並んでいますね。中身が見えないボックスだから、外に出していてもスッキリ見えます。
「100均の味噌ストッカーなどに調味料を入れています。夫も料理をしてくれるので、中身がわかりやすいようマスキングテープを貼ってラベリングしています」(よちよちよさん)
……こうして見ると、シンクの上には食器を収めるスペースがほとんどありませんね?
「そうなんです。食器の収納場所がなくて困っていたら、夫がカラーボックスでキッチンカウンター兼食器棚(下の写真)を作ってくれました」
この「キッチンカウンター兼食器棚」が、なんとも本格的で驚きました! キッチンのシンク側から振り返って右手上段は、下開きの扉付きゴミ入れ。
ガス台の真後ろになる左手は、片開き扉付きのフライパン入れ。
中央部分が食器棚になっています(もちろん扉付き!)。ここには普段、よく使う食器を厳選して収納しているそうです。コの字ラックで空間を仕切って、重ねた食器を取り出しやすくしたり、家族のお箸を小さなカゴにまとめて、そのまま持ち運びやすくしたりと、細やかな工夫がたくさん見られます。
「普段あまり使わないグラタン皿、小さい土鍋、ラーメン皿などはこの食器棚ではなく、コンロの下の収納スペース、調味料入れの上に置いています」(よちよちよさん)
「キッチンカウンター兼食器棚のほか、キャスター付きのワゴンも作ってもらったんですよ。昔使っていた4段のカラーボックスを分解して、夫がDIYしてくれました。ここには豆皿やプラ食器、水筒などを収めています」(よちよちよさん)
このワゴンが、これまたスゴイ! くるっと裏返すと……。
なんとその下側には、新聞置き場があるではないですか! 愛ある工夫がいっぱいですね。
「食器の収納スペースが欲しい、作った料理を置く場所が欲しいなど、私の希望を夫がDIYで実現してくれたカウンター兼食器棚。毎日とっても重宝しています。子どももカウンターで勉強をしたり、料理している私と話をしたり、ラーメン屋さんごっこをしたりと、すごく気に入っているようです」(よちよちよさん)
パートナーのDIYのおかげで、収納不足の問題を解決できただけでなく、家族みんなが心地良く過ごせる空間、時間まで手に入れることができたんですね。収納のカタチは家族関係にまで影響するものだと、よちよちよさんのキッチンを拝見して改めて感じました。