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副菜レシピ

ホクホク甘い「じゃがバター」も!せいろがなくても、家にあるもので蒸す方法とは?

【子どもの心を育てるレシピvol.20】子どもに「食」の大切さを伝えたいと思いつつも、日々忙しくてなかなか教える機会がないという親御さんも多いのでは? そこで、子ども料理研究家・武田昌美さんが、子どもと楽しくトライできて心も育てられるレシピ、料理を通して子どもが得られる学びについて、わかりやすく解説! 気負わず、自然と生活の中に取り入れられる簡単料理で、とっておきの親子タイムをお過ごしください。

子どもに教えたい「蒸す」ってなあに?

子どもにとって馴染みのある加熱方法といったら、焼く、炒める、茹でるといった、いわゆる食材を直接加熱する調理法。これらの加熱法は見た目にも分かりやすくて、見るからに「熱々にしてまっせー!」ということが伝わりますね。

では「蒸す」はいかがでしょう? 蒸すとは一体どんな仕組みになっているのか、知っている子は案外少ないのではないでしょうか。今回は、子どもに馴染みの少ない「蒸し料理」を通じて、蒸す仕組みと、蒸し料理のいいところをご紹介したいと思います。

蒸し料理とは、蒸気の中に食材を入れて、間接的に火を通した料理のことを言います。早速ですが、子どもが不思議に思うのは「湯気って熱いの?」ということです。お湯が沸騰すると出てくる、ゆらゆらしている湯気。遠目に見ることはあっても、それがまさか熱々だなんて知る由もない子がほとんど。子どもには、「ゆらゆらしている湯気は、お鍋のお水が熱くなってお外に飛び出していったものなんだよ。だから、ふわふわして見えるけど、実はとってもとっても熱いんだ」と、まず初めに説明します。

湯気は、子どもが自ら「危険」と判断しずらいので、一度しっかり危険性を教えておきたいものの一つです。なので、熱湯に気をつけながら、湯気の上の方にサッと手をかざすなどして、とっても熱いんだよ、という事を身を以て体験してもらいます(サッとです。火傷に注意しながら、上の方の温度が低い場所で試してみてください)。

ふわふわした湯気、見た目にはそんなに熱そうに見えないので、体感すると子どもはびっくりします。「湯気ってこんなに熱いんだ、すっごく危ないんだ、気をつけなきゃ!」と。あらかじめ危険を学ぶことで、大きな怪我を防ぐことができると思うので、これは大切な時間です。

さて、湯気の性質について学んだお次は、この熱々を生かした調理法があるということ、それこそまさに「蒸す」であることを教えます。

「熱々の湯気に食べ物を入れると、焼いたり炒めたりするように食べ物に火が入るよ。しかも! ふわふわ湯気パワーのおかげで、炒めるより野菜やお肉がふっくら柔らかく仕上がるんだ」と蒸し料理を猛アピールをします。これを聞いてしまったら子どもは、「それならばやってみたい!」と興味を持ってくれるはず。

野菜がもっとおいしく、お肉がもっと柔らかく、は蒸し料理の最大の強みです。野菜が苦手な子が、蒸したら驚くほど食べられるようになることも。息子は玉ねぎが苦手ですが、蒸した新玉ねぎは「甘い、甘い!」とたくさん食べるようになりました。

嫌い克服作戦をする時のポイントは、ディップソースを作ること。味噌とマヨネーズとお好みでちょっとのお砂糖を混ぜるだけで、子どもが喜ぶソースの完成です。初めは食べるのを嫌がっても、「ディップして食べる」というひと手間があると、大人な気分になるようで俄然ノリノリで食べてくれたりします。

蒸し器がなくてもOK!家にあるもので作る方法

不動の人気を誇る蒸し野菜は「じゃがいも」です。じゃがいもをホクホクに蒸して、バターと塩で食べたら…大人も子どもも大喜びです。食べる時にじゃがいもの皮を剥きやすくするため、予め十字に切り込みを入れてから蒸すと、ペロリンと剥がれてストレスフリーなのでぜひやってみてください。

蒸し料理は通常、蒸篭(せいろ)などの専用の道具を使って調理するのですが、ちょっとの工夫でお家にあるもので代用できるので、今日はその方法もお伝えします。

準備する道具は、この3つ

・ふたがある鍋
・鍋に入る大きさの金属製のザル
・4cmほどの高さの耐熱皿

<方法>
1. 鍋の底に耐熱皿を逆さまに置き、その上にザルを乗せる
2. ザルにふれない程度に鍋に水を入れ、沸騰させる
3. ザルの中に食材を入れたらふたをして弱火にかける

注意する点は、水がなくならないようにすること。食材に直接ふれない程度の水で蒸しますが、長時間蒸すときには、途中で湯の量を確認し、必要ならば水を足して空焚きにならないように注意してください。そして、出来上がってふたを開けるとき、蒸気がとても熱いので、子どもが覗き込まないように注意してください。

子どもに蒸し料理がいい理由は?

食卓に蒸し料理を頻繁に出していると、子どもが馴染んできて「塩胡椒でいただきます!」なんてツウな食べ方を始めたりします。素材を生かして、本来の味が楽しめる蒸し料理は、味覚を育てる上でも素晴らしい調理法です。

じっくりと火を通して作る料理は、食べると幸せになるほど柔らかく、素材の甘さが引き立った最高の料理となります。また、栄養素の流出が少ないのも蒸し料理の特徴です。ぜひ、熱々湯気パワーを使った蒸し料理を子どもと一緒に楽しんでみてください。

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武田昌美(子ども料理研究家)

リトルシェフクッキング(株)代表取締役。フランスで料理の修行をしていた父の影響を受け、幼少の頃から料理に興味を持つ。航空会社にて客室乗務員をしながら、各地の料理や文化に触れ、知識を深める。2人の子どもの親となり、多くの子どもたちに料理の楽しさ、食の大切さを伝えていきたいと強く願い、2017年より「ママも知らなかった才能が花開くクッキングスクール」をコンセプトにした料理教室『リトルシェフクッキング』を主催。保有資格は、食育インストラクター、子供心理カウンセラー、フードコーディネーター。2019年3月、子どもが一人一人料理できる料理教室『リトルシェフクッキングEduCooking Lab』を東京都世田谷区にオープン。著書は、『失敗したって大丈夫!と言える子になる「子ども料理」のススメ』(クックパッド株式会社)。