【料理の発想法シリーズvol.5】「あるものでパパっと料理がつくれるようになりたい!」「料理をはじめたいけどなにからやればいいかわからない」そんなみなさんに、クックパッドが提供する料理のトレーニングドリル『たべドリ』から、自由な発想で料理をするチカラを身につけるためのメソッドを連載形式でご紹介。 第5回は料理の境界線と固定観念を取り払うことでのバリエーションの広げかたを学びます。
レシピ通りにしか料理ができないと、調味料が微妙に足りなかったり、具材がなかったときの方向転換ができない!という声を耳にすることがあります。
手順通りにつくれば必ずゴールに導いてくれるレシピは、とても優れた料理の再現ツールですが、予期せぬアクシデントが起きたときのリカバリー方法まで書かれていることはなかなかありません。
「◯◯がないとつくれない」「この料理はこうしないとダメ」そんな思いこみが料理への重りとなり、みなさんの料理の幅を狭めてしまっているかもしれません。
かといってレシピを全部丸暗記するのは不可能なので、材料を完璧にそろえ、手順通りに毎日料理しなくては…と思っていたら、料理はかなりハードルの高い作業に感じると思います。
そこで、まずはそんな思いこみを生む原因のひとつ、料理の境界線について考えていきたいと思います。
下の図はなんの料理を分解した設計図でしょうか?
(白く塗りつぶした枠は最低限必要な要素、点線の枠は好みでアレンジできる要素です) そう、野菜がたっぷり味わえる「けんちん汁」。すきな根菜と豆腐やこんにゃくなどの具材をだし汁としょうゆの煮汁で味つけした和風の汁ものの定番です。炒めてから煮ると香ばしさがプラスされておいしいですね!
それでは、これはなんの料理でしょう?
さきほどのけんちん汁と味つけや調理法はとても似ていますね。しょうゆ味で具材が牛肉とじゃがいもを煮る料理といえば...そうですね。「肉じゃが」です!
すでにお気づきかと思いますが、煮ものと汁もの・スープの境界線は非常にあいまいでシームレスな関係です。レシピ名でも「スープ煮」だったり、「おかずスープ」と表現されるものもありますよね。境界線はない、と考えると、料理の残りものが出た時にも、全く別の料理に生まれ変わらせることが容易に発想できるようになっていきます。
「ポトフの残りがあるから、具材を足して牛乳を入れてクリームスープにしてみよう」
「鍋の残りがあるから、みそを溶いてみそ汁にしちゃおう」
という具合に変化させると、ひと品つくる手間もはぶけるし残りものも救済できるしで、一石二鳥です。この料理はこうでなければならない、という思い込みを捨て、固定観念を取り払って、肩の力を抜いて料理を楽しんでみてくださいね。
それでは、さまざまな具材をつかって料理を楽しめるスープにぜひチャレンジしてみてください。思ったより具材が多くなった、なんてことが起きたら方向転換のチャンスタイム! 発想を広げてみて、「どう食べよう?」とアイデアをめぐらせてみましょう。 きっと新しいレパートリーとの出会いが待っていると思います。
たべドリの料理入門ドリルもぜひ活用してみてくださいね。
次回は最終回。「料理の伸びしろ」についてのお話をお届けしていきたいと思います。
それではまた〜。
たべドリは、クックパッドが提供する料理のトレーニングドリルです。レシピには載っていない料理の発想法やテクニックを学べるスキルアップドリルを多数公開しています。
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