今日は「鏡開き」の日。お正月の間、年神様が宿っていたお餅を開くことで年神様をお送りし、お餅を食べることでパワーを授かります。1年の無事を祈りながら、家族でおいしく食べましょう。
新年明けて、早10日過ぎ。「七草がゆ」も食べ、仕事や学校もはじまり、お正月気分はもうさよなら、と思っているころですよね? ところが、お正月を締めくくるにはもう1つ大事な仕事があります。それが「鏡開き」。お正月に飾った鏡餅を、なんとなくそのままにしてはいませんか?
鏡餅は、お正月の間、年神様が宿る場所。松の内が過ぎたら「鏡開き」をして年神様をお送りすることで、はじめてお正月はひと区切り。「鏡開き」には「仕事始め」のための区切りという、大事な意味が込められているのです。
そして、もう1つ大事なのは、鏡餅を食べること。お正月の間宿っていた鏡餅には、神様のパワーが詰まっています。それを食べることで家族の無病息災を願うのも鏡開きの大切な要素。お正月の間「お供え」し「鏡開き」して「食べる」。それでこそ、鏡餅の本当の意味があるのです。
では、鏡餅を下げて食べることをどうして「鏡開き」というのでしょう?
じつは鏡餅を飾る風習は武家から始まったことといわれます。武士にとって、刃物で切るのは切腹を連想をさせること。そのため、鏡餅は包丁で切るのではなく、手か槌で割るようになったとか。さらに、「割る」という表現も縁起が悪いので、末広がりを意味する「開く」を使うようになったそうです。現代では、真空パックだったり、プラスチック容器に小さい丸餅が入っているなど、槌で割る必要がないものが増えてきました。でも、鏡餅を「開く」と表現する意味を、きちんと子どもたちにも伝えていきたいものですね。
さて、開いたお餅をどのようにおいしくいただくか。やはり、お雑煮やぜんざいが一般的のようです。クックパッドにも「鏡開き」のレシピがたくさん投稿されていましたよ。
ちなみに、「鏡開き」は、松の内を1月7日までとする地域では11日に、関西など松の内を15日までとする地域は15日または20日に行うといわれています。パワーチャージをしたら、いよいよ本格的な1年のはじまり!家族みんなで「鏡開き」をし、おいしく食べて、元気にスタートしてください。(TEXT:田久晶子)