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コラム

テレビで話題の料理家ろこさん考案!詰めて冷凍してチンするだけ、ラクしておいしい「冷凍コンテナごはん」

最近、テレビ出演や著作の発売で人気の時短料理研究家のろこさん。予約の取れない家政婦として活躍した経験を活かし、現在も訪問調理の出張料理家としても活躍しています。そんな出張先での相談や経験を元に生まれた「冷凍テクニック」が話題に!今回はろこさん考案の「冷凍コンテナごはん」についてお話を伺いました。

訪問先の悩みから生まれた「冷凍コンテナごはん」

今は料理家の仕事と並行して、出張料理人として訪問調理の仕事をしています。依頼のあるご家庭に月に一度伺い、3時間で15品ほど料理を作るんです。ある時、訪問先で「ろこさんが来てくれた週は食生活が充実するけれど、次に来てくれるまでの3週間は外食やデリバリーが増えて食生活が乱れてしまう」という悩みを伺ったんです。

私が不在の3週間でも出来立ての料理を食べていただく方法はないかと考え、「冷凍コンテナごはん」を思いつきました

またちょうどその時、受験生を抱える共働きの訪問先で「学校から帰宅して塾へ向かう前に、子どもが自宅で1人で食べられる食事があれば」と相談も受けていたので、そんなシーンでも活用いただけるかもしれないと思いました。

今話題の「冷凍コンテナごはん」とは?

冷凍コンテナごはんとは、食材と調味料を詰めて、冷凍して、チンするだけの3ステップで作れるメニューのこと。レンチン後はお皿不要でコンテナのまま食べられるので、洗い物が少ないのも嬉しいポイントです。1レシピで1人分なので、家族内で食事のタイミングが違っても各々が食べたい時に温めればいつでも出来立てが食べられます

冷凍コンテナごはんは1人分ですが、家族の晩ごはんに活用できるように考案したのが「冷凍おかずパック」。冷凍コンテナごはん同様に、切った食材と調味料をフリーザーバッグに入れて冷凍してストックして作ります。こちらも食べたい時にレンチンすることで、すぐにボリュームのあるおかずが完成します。

どちらも肉や魚と野菜がセットで摂れるようになっているので、栄養バランスはもちろん、彩りもバッチリです。作るときのコツは食材の切り方と詰め方。切り方が揃っていないと、レンジ加熱時に火の通りにムラが出てしまいます。コンテナに詰める際は、山盛りに入れてしまうと下の方に火が通らず、加熱ムラが起こってしまうので、必ず平らに詰めてくださいね。

冷凍コンテナごはんは我が家でも重宝しています。私の帰宅が遅くなる時は、お弁当を作っていたんです。でも都度お弁当を作るのは面倒だし、夏は痛みが気になっていましたが、お弁当を冷凍コンテナごはんに代用してからはその悩みがなくなりました。子どもはその時の気分や好みで冷凍庫のストックから好きなメニューを選んで、レンチンして食べてくれています

ろこさんイチオシ!すぐ使える「冷凍テク」

今回はそんな冷凍調理に精通したろこさんに、おすすめ冷凍テクニックを伺いました。

冷凍テク01:パンパンにならない!冷凍庫での収納方法

コンテナごと冷凍すると冷凍庫が一杯になってしまうのではと心配されることもありますが、使うコンテナのメーカーを揃えるとスタッキングできるので、無駄なく収納できます。

冷凍おかずパックは、最初は横に寝かせて冷凍して、固まったら立てて収納しなおせば、コンパクトに収まりますよ。

また、冷凍コンテナごはんや冷凍おかずパックを自分で作るようになってからは、市販の冷凍食品を買わなくなりました。トレーや形状がさまざまで、意外と嵩張る市販の冷凍食品の場所が空くとより冷凍庫を有効活用できるかと思います。

冷凍テク02:冷凍で旨味成分がアップ&食べやすくなる食材を活用!

冷凍するとおいしさが半減すると思っている方も多いのですが、冷凍することで旨味成分がアップする食材もあるんです。一般的に言われているのはきのこ

他には、個人的に玉ねぎとピーマンは冷凍した方が断然おいしいと感じます。どちらも苦味がありますが、冷凍すると食材の細胞壁が壊れ、苦味が抜けて食べやすくなるんです。娘は玉ねぎもピーマンも苦手なのですが、冷凍コンテナごはんやおかずパックに調理すると食べてくれますね。

それだけではなく、調味料も一緒に冷凍することで、壊れた細胞壁の断面に調味料が染み込み、普段以上に味が染みておいしく味わえるんです。

子どもの夏休みに大活躍!おすすめレシピを紹介

今回は、本書の中でも好評な「鶏もも肉のカレー風味」、「イタめし」のレシピをご紹介します。鶏肉やカレー味など、子どもが好きな食材や味付けで夏休みに活躍間違いなしのメニューですよ。

鶏もも肉のカレー風味

ポイントはカレーパウダーを使って調理すること!カレー粉よりも辛味が少なくまろやかな味になるので、子供から大人まで楽しめる味わいに仕上がりますよ!

材料(1人分)

鶏もも肉……150g
小松菜……2株(80g)
赤パプリカ……1/4個(80g)
小麦粉……小さじ1

A
・しょうゆ……小さじ2
・カレーパウダー……小さじ1

バター……8〜10g

作り方

1. 小松菜は長さ3センチに切り、赤パプリカは小さめの乱切りにして、コンテナに入れる。
2. 鶏肉はひと口大に切って小麦粉をまぶし、1の上にのせる。
3. Aを回しかけてバターをのせ、ふたをして冷凍する。

保存期間・加熱方法

・冷凍保存期間:約1カ月
・食べるときは、ふたを斜めにのせ、電子レンジ(600W)で9分加熱する。取り出して全体を混ぜる。

イタめし

レンチンでエビピラフ風な仕上がりに!子どものランチにぴったりの一品です。

材料(1人分)

冷やごはん……150g
むきエビ……4尾(50g)
玉ねぎ……1/8個(25g)
さやいんげん……2本(15g)

A
・洋風スープの素(顆粒)・粉チーズ……各小さじ1
・塩こしょう・すりおろしにんにく……各少々

バター……8〜10g

作り方

1. 冷やごはんをコンテナに入れて平らにならす。むきエビは塩と片栗粉各少々(ともに分量外)をまぶし、水で洗ってペーパータオルなどで水気を拭く。
2. 玉ねぎはみじん切り、さやいんげんは5ミリ幅の輪切りにして1のごはんの上にのせる。
3. むきエビは1センチ角に切って上にのせ、Aを回しかける。バターをのせ、ふたをして冷凍する。

保存期間・加熱方法

・冷凍保存期間:約1カ月
・食べるときは、ふたを斜めにのせ、電子レンジ(600W)で8分加熱する。取り出して全体を混ぜ合わせる。

夏にこそ電子レンジ活用で調理を楽に

電子レンジ調理に罪悪感や心もとなさを感じる方もいらっしゃいますが、各メーカーさんによる商品開発のおかげで、電子レンジ調理で十分おいしく仕上がるように感じます。

特に今のような暑い季節は火を使う調理は億劫に感じるので、電子レンジ調理を取り入れると調理が楽ですよね。電子レンジの使用時間を決めれば、火を使う際のガス代、さらには換気扇などを使う手間や費用も省け、総合的に節約になると思います。

冷凍テクニックを活用し事前に仕込んでいるので、私が一回の食事の調理でキッチンに立つのは10分ほど。忙しい朝も、起きて30分以内にはお弁当を作り終えています。うまく取り入れればそこまで短縮できますよ

この夏は、猛暑や値上げ続きで料理を楽しむ気持ちが薄れがちですが、冷凍コンテナごはんや冷凍おかずパックを活用いただくことで、少しでも料理が楽になれば嬉しいです。

(TEXT:小菅祥江)

メイン写真:『時短料理研究家ろこさんの魔法の冷凍コンテナ&パックレシピ』(宝島社)より

 ろこさんの新刊著書

時短料理研究家ろこさんの魔法の冷凍コンテナ&パックレシピ』(宝島社

「冷凍コンテナごはん®︎と冷凍おかずパックの両方が掲載されていて 全部で93レシピも!新作レシピも多数です!また、私の今までのレシピ本と違うのは、よく使うけど余りがちな食材や、こんなものまで冷凍できちゃうの?という驚き食材の冷凍保存方法もご紹介しているところです。 旨みや栄養がアップしてさらに美味しくなる食材から、トマトやもやし、こんにゃくや卵、豆腐など、ふだん皆さんが冷凍したことないんじゃないかなと思うような食材の冷凍保存の仕方とオススメのレシピもたくさん載っています。

とにかく簡単ですぐできる、いままでほとんど料理をしたことがない人でも失敗しないレシピばかりです。何より究極のスボラさん向けレシピだと私は自負しています(笑)。暑い季節にもピッタリのレシピも盛りだくさんです」(ろこさん)

ろこさん

時短料理研究家、野菜ソムリエ、フードコーディネーター。2021年春まで大手家事代行サービスにて予約の取れない家政婦として活躍。3時間という限られた時間の中で作る料理から時短のアイデアも生まれ、その味付けや食材使い切りに多くのファンがついている。

現在も個人で訪問調理の仕事を続けながら、時短料理研究家としてテレビや雑誌で活躍中。毎日の料理に使える時短術を盛り込んだ料理テクニックに定評がある。自身のインスタグラムでは日々のお弁当や料理、愛猫の様子を投稿している。

そこから生まれた書籍『詰めて、冷凍して、チンするだけ!3STEP冷凍コンテナごはん®︎』シリーズ、『冷凍コンテナ弁当®︎』は大好評!コンテナの女王として、多くの主婦から支持され、今もっとも注目される料理研究家のひとりに。自身のSNSにて情報も発信している
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