節約アドバイザー・ファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんの「食費節約レッスン」で、貯め上手・遣い上手になりましょう。最近、手数料が取られるようになった「小銭の預け入れ」。貯金箱に貯めていて困っている人も多いと思います。今回は、賢く小銭を使う・預ける方法を教えてもらいました。
ゆうちょ銀行やその他銀行では、小銭の両替や預け入れを有料化しています。ゆうちょ銀行ATMで硬貨を1枚預け入れただけでも110円の手数料がかかります。ちなみに、同銀行のATMでは、硬貨を伴う払い戻しも1枚以上から110円の手数料がかかります。
キャッシュレス化が進み、行き場を失いつつある小銭を活用するには、どのようにするのがよいのでしょうか。また、小銭貯金はどのように預け入れると、手数料負担を少なくすることができるのでしょうか。
「通貨の単位および貨幣の発行等に関する法律」7条には、「貨幣は、額面価格の20倍までを限度として通用する」と書かれています。つまり10円で支払える上限は200円分までということです。セルフレジを使って会計をする際は、入金枚数を守って利用するようにしましょう。また、レジの硬貨の収納庫のキャパシティによっては、入金できないこともあります。
預け入れに手数料がかかるのであれば、両替する際にも手数料がかかります。手数料は銀行によって異なりますが、1~10枚までは無料で、それ以上は枚数につき300~800円と高額です。つまりお店にとってこの両替手数料は負担となり、できるだけ両替を減らしたいと考えるものです。支払いの際に小銭で支払うと意外にも喜ばれます。お買い物の際は、小銭専用の財布を用意して、100円、10円、5円、1円を入れておき、端数をこの財布から出すようにするとよいでしょう。学校の集金もできるだけおつりを出さないようにピッタリの金額で支払いたいものです。千円札と小銭を準備しておくと慌てずに済みます。
ゆうちょ銀行以外の銀行で硬貨を取り扱うATMでは、100枚までは手数料無料で入金できるところがほとんどです。硬貨を取り扱うATMは窓口がある店舗のATMで、無人のATMでは取扱がありません。また、無料になる入金時間帯は銀行によっても異なりますが、平日昼間に設定されていることがほとんどです。
ATMが空いているタイミングを狙い、曲がったり、汚れた硬貨、クリップやゴミが混入していないかを確認して、一度に全量投入せず、数回に分けて入金すると良いでしょう。万が一硬貨が詰まってしまった場合は、すみやかにATMに備え付けてある電話で対応してもらいましょう。硬貨が戻るまで時間がかかることがあるので、注意が必要です。また、硬貨の返却時に金額確認が必要となるので、あらかじめ入金する小銭の金額もチェックしておきましょう。
無料だったサービスが有料化するケースが増えてきていますので、自分が利用している金融機関などの情報は適宜チェックしておくと良いですね。
画像提供:Adobe Stock
旅行会社、コンビニ店長などを経て2001年節約アドバイザーとして独立。節約アドバイザー、ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザー。食費はもちろん生活全般の節約術・ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなど様々なメディアで活動中。
公式ホームページ「らくらく節約生活」はこちら>>