【Twitterでバズったごはん Vol.77】市販品などを上手に使い、ササッと作れておいしいレシピが日々投稿されているTwitter。その中から、とくに話題を集めたレシピや便利な料理の知恵を、編集部がピックアップしてお届けします。
Twitterでバズった料理に関するツイートに注目し、多くの人の心を鷲掴みにしたヒミツを解き明かしていく連載をお届けします。第77回目に注目したのは「峠の釜めしの土鍋でご飯を炊く」です。
“駅弁で有名な峠の釜めしの土鍋で、おいしいご飯が炊けた"ことを報告するツイートが、6.6万いいね(2022年9月12日現在)がつくほど話題に。では、ツイート主のあさぎさんに詳細を伺ってみます!
Q: 峠の釜めしの土鍋でご飯って本当に炊けるの?
— あさぎ (@asagie) August 28, 2022
A: 炊ける。めっちゃ炊ける。今までで一番美味しいご飯が炊けるし、なんなら想像以上に丈夫で何度も炊ける pic.twitter.com/AvmoCpBVZq
1.研いだ白米1合、水180mlを用意します
2.夏は30分、冬は1時間程度吸水させます
3.蓋を半分開けて、火力が弱い方のコンロへ
4.弱火にかけ、約8〜10分で沸騰します
5.沸騰したらとろ火まで弱めます
6.表面の水が無くなったら蓋を閉めます
7.蒸らしで20分程度おいたら完成です
※製造元の「荻野屋」さんの公式ホームページでも炊き方を紹介していますので、こちらもご覧ください
−−峠の釜めしの土鍋で、ご飯をおいしく炊くコツや注意点はありますか?
あさぎさん:十分乾いた状態で火にかけないと割れやすいのでご注意ください。可能なら、米研ぎと吸水は別のボウル等で行ったほうがよいでしょう。吹きこぼれを懸念する方は、沸騰するまでは蓋を外してしまうのもおすすめです。
−−実際に炊きたてのご飯を召し上がってみて、どのような味わいでしたか?
あさぎさん:蓋を開けた瞬間の興奮を覚えています。炊き上がったご飯が銀色に輝いていて、今までで一番おいしく感じました。
−−直火の土鍋でご飯を炊くようになられたそうですが、きっかけを教えてください
あさぎさん:きっかけは、お土産に買った「峠の釜めし」の空き容器でご飯を炊けると知ったことです。ここで土鍋炊飯の楽しさを知り、本格的な炊飯土鍋を使うようになりました。「峠の釜めし」は、土鍋炊飯の楽しさをわたしに教えてくれた先生のようなものです。
−−峠の釜めしの発祥の地である「信越線横川駅」に、特別な思い出はありますか?
あさぎさん:小さい頃、まだ横川から先に電車で行けた時代、父に連れられて軽井沢を目指しました。今も昔も景色と共にあったのは「峠の釜めし」でした。「峠の釜めし」は、横川のヒーロー。形を変えながら、町を訪れる人々にいつまでも愛される存在であってほしいです。
−−ところで、YouTubeチャンネル「旅とコーヒー」を拝見しました。電車をテーマにされている動画が多いですが、電車の旅や駅弁の魅力を教えてください
あさぎさん:知らない場所の車窓には、いつも新鮮な驚きがあります。駅弁は、その土地ならではの彩りを添えてくれます。もし近場の駅の駅弁を食べたことがなければ一度召し上がってみてください。意外なおいしさにびっくりするかもしれません。
−−またいつか旅行をしやすくなったときには、電車に揺られながら駅弁を楽しみたいと思いました。では最後に、読者の方にメッセージはありますか?
あさぎさん:多くの方から、思い思いの形で「峠の釜めし」が愛されていることを教えていただきました。このツイートをきっかけに、土鍋の良さに気付いてくれる人がいたら、普段のごはんに秘められたおいしさを再発見してくれる人がいたら、こんなに嬉しいことはありません。
群馬県の信越線横川駅にて昭和33年2月1日に発売されて以来、日本中にファンが増え続けている、荻野屋さんの「峠の釜めし」。丸くて可愛らしい駅弁は、60余年もの間、多くの方々を笑顔にしてきました。筆者も子どもの頃に、出張帰りの父から「峠の釜めし」を受け取り、大喜びしたことを覚えています。ぜひ、ツイート先を参考にしながら、土鍋でご飯を炊いてみて、湯気の向こうに広がる銀色の世界を味わってみませんか?
(TEXT:八幡啓司)
あさぎさん
鉄道模型や乗り物、土鍋炊飯など、趣味に関するツイートをされている。YouTubeチャンネルでは鉄道動画や旅行動画などを楽しめる。