日本No.1レシピサイト「クックパッド」編集部
時は流れて昭和15年。「ごちそうさん」の世界も戦争の影がだんだん色濃くなってきました。日本国中が戦争にまっしぐらに進む中、め以子はいつの間にか大切なものがどんどんなくなってしまっていることに気がつきます。「ごちそう」自体が遠慮しなければならない時代。め以子はどうやって生きて行かねばならないのか? 完食リポート、スタートです。
前週、希子の機転により、ようやく祝言を挙げられため以子と悠太郎。幸福に包まれながら、正蔵は静かに息を引き取りました。そして時は流れて昭和15年。日本は日中戦争の最中にあり、食糧事情は厳しくなる一方。め以子は婦人会の一員として、出征する兵士を見送り、家では節約料理に工夫をこらす毎日を送っていました。そんなある日、幼なじみの源太についに赤紙が。さらに「いちごを食べたい」という源太のために探しまわっため以子は、食糧事情がますます深刻になり、「おいしいもの」が「いらないもの」と言われていることにショックをうけます。
なんでもまっしぐらのめ以子は、節約料理も、出征兵のための千人針も「お国のため」と疑わず、積極的に取り組みます。が、源太に召集令状が来たことで、改めて現実を知るんですね。「源ちゃんも、いちごも、お砂糖も大切なものがみんななくなっちゃう」。見ている側としては「何を今さら」と思ってしまいますが、日本全体が同じ考えで進むことがよしとされた時代、疑問を感じることすら、難しいことだったのでしょう。食べること、食べさせることを何よりも大切にしてきため以子にとって、大きな試練です。
源太が食べたがっていたいちごはついに手に入らず、め以子は「代用品」で心を込めていちごを作ります。作る様子こそ紹介されていませんでしたが、回想シーンと源太の「おまえんちの味やな」というセリフから、どうやらケチャップライスをいちごの形にした様子。「いちご」は幼い頃の源太とめ以子の思い出の食べもの。そして、ケチャップライスも、大切な思い出。手に入らなくても精一杯の気持ちを込めた、ごちそうだったのです。
この「代用品」の考え方。戦時中と現在では状況はまったく違いますが、節約のために、ダイエットのために、工夫をこらしながら料理を頑張る姿は、通じるものがありますよね。クックパッドの投稿にもいろいろな工夫をこらしたおかずがありました。
これから時代はどんどん戦争へと突き進み、食糧事情は悪化していきます。「贅沢は素敵よ」。第17週では、義母・静の言葉にめ以子は助けられますが、そんな言葉も言えなくなる時代がすぐそこまで来ています。(TEXT:田久晶子)
昭和15年。長女・ふ久は物理に夢中な女学生、長男・泰介は野球少年、次男・活男は母ゆずりの料理上手と、子ども達もそれぞれ成長。め以子は、厳しくなる食糧事情の中、婦人会の一員として、節約料理や出征兵の見送りなど、精力的に活動する毎日を送っていました。そんなとき、幼なじみの源太にも召集令状が。源太が食べたいといういちごを探しため以子は、いつの間にか「おいしいもの」がどんどん消えてしまったことに気がつき、愕然とします。さらに、納得がいかない材料でパンを作らされ、まずいものを作ることに抵抗を感じるめ以子。「おいしいものを食べること、食べさせること」そんな信念を思い出し、肉屋で大量の肉を買い込んで、周囲の目も気にせずにステーキを焼き始めます。
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