日本No.1レシピサイト「クックパッド」編集部
オムライスと言えば、子どもに大人気のメニュー。けれど、大人になっても大好きという人も多いのでは?そんなオムライスを大きく分けると、昔懐かしい「元祖」と流行「ふわとろ」の2種類に分けることができそうです。今回は、この2つオムライスがそれぞれ、どのように発祥したかを調べてみました。オススメレシピもご紹介します!
真っ赤なケチャップライス、もしくはチキンライスを薄焼きの卵でラグビーボール状に包んだオムライス。クックパッドでは、勝手に「元祖オムライス」と呼ばせていただきます。この「元祖オムライス」の発祥には2説あるようです。
1つは、東京の洋食店で従業員の賄いメシとして評判を呼び、正式メニューとなった説。もう1つは、大阪の洋食店で胃腸が弱い常連客のために、食べやすく元気の出るメニューとして発案したという説です。いずれにしても誕生は明治時代。西洋から伝わったオムレツとごはんを組み合わせた日本独自の洋食文化なのです。
当時はライスにケチャップが使われておらず、牛肉や玉ねぎなどの具材と炒め、塩・こしょうで味付けしたライスが主流だったそう。昭和になって家庭にケチャップが浸透したことによって、現在のチキンライスを卵で包む形で食卓にも食べられるようになったとのことです。この楕円形のフォルムやたっぷりとかけたケチャップを見るだけでも、どこかホッとする感覚が沸いてきますね。
チキンライスをふわふわとろとろの半熟卵で覆ったオムライス。こちらは「ふわとろオムライス」として、その呼び名が定着していますね。時期ははっきりしませんが、昭和ごろに東京の洋食店で生まれたそうです。また、「ふわとろオムライス」が有名になったのは、伊丹十三さんの監督の映画『タンポポ』がきっかけになったと言われています。
『タンポポ』は、だいぶざっくり言うと……、トラック運転手と売れないラーメン屋の女主人が協力して、ラーメン屋を町一番の繁盛店にするまでを描いた話。この映画には印象的な食のシーンがいくつもあり、その1つが「ふわとろオムライス」。ケチャップライスにオムレツをのせ、真ん中に切り込みを入れると、ふわとろの半熟卵が姿を表すという印象的なシーンでした。この撮影を行った東京の洋食店で「タンポポオムライス」として売り出すと、瞬く間に人気となったのことです。
今では、「ふわとろオムライス」専門店が多数でき、半熟卵にケチャップだけでなく、デミグラスソースやホワイトソースをかけるといった食べ方も一般的になりましたね。半熟ならではの卵の旨味と甘味もたまりません。
クックパッドには5,000品を超えるオムライスレシピが投稿されていました。ざっと目を通してみると、「ふわとろオムライス」の割合が若干高いように感じました。また、卵やケチャップを巧みに使ったデコオムライスも多く見られました。何より作る人も食べる人も楽しんでいる感じがレシピから伝わってきました。
是非、好みのオムライスをいろいろと検索してみてくださいね。そして、あなたは「元祖」と「ふわとろ」、どちらのオムライスを選びますか?(TEXT:中本タカシ/ライツ)
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