おつまみやおやつに重宝する柿の種には、ピーナッツが入っていますね。 圧倒的な柿の種の量に対し、希少なピーナッツは宝石のような存在。 柿の種にピーナッツが入ったことには諸説ありますが、どうであれ相性が良くなければ一緒にパッケージされるようにはなりません。 つまり、味覚的に相性が良いはずなのです。
そこで今回は、『柿の種:ピーナッツ=○:△がベストなの?』を考えてみたいと思います!
柿の種とピーナッツの相性を考える上では、「塩味」と「旨味」がポイントになってきます。 塩味と旨味は、一緒に合わさる事で旨味を強く感じるようになる『味の対比効果』を引き起こしますが、これは、塩味と旨味が1:1の時に効果を発揮するようになります。このため、今回は、この「味の対比効果が発揮される」という観点で黄金比を探そうと思います。
着目するのは、柿の種の旨味とピーナッツの塩味。 さっそく、味覚センサーで測定した、柿の種の旨味とピーナッツの塩味を見てみましょう。
この図では、柿の種の旨味が約2.5に対し、ピーナッツの塩味が約3になっております。 よって、柿の種の旨味とピーナッツの塩味を1:1にするには、『柿の種6個に対し、ピーナッツ5個を一緒に食べる』のがベストということになります!
柿の種とピーナッツの黄金比は6:5。 実際に11個口に入れるのは難しいと思うので、柿の種3個にピーナッツ2個半で食べるのが現実的でしょう。 しかし、これは確実にピーナッツの贅沢使いです。 この黄金比で食べ続けるには、圧倒的にピーナッツが足りません。
「もう少しピーナッツがあれば…ベストに近づけるのにッ…!」 そんな満たされぬ欲求をかき立てられるところが、柿ピーの魅力の一つかもしれませんね!
味覚研究家。AISSY株式会社代表取締役社長 兼 慶応義塾大学共同研究員。味覚を数値化できる味覚センサーを慶大と共同開発。味覚や食べ物の相性の研究を実施。メディアにも多数出演。ブログ『味博士の研究所』で味覚に関するおもしろネタを発信中。