3月6日は「啓蟄(けいちつ)」。春の訪れとともに大地が温まり、冬眠していた虫がはい出てくることを「啓蟄」といいます。同じころ、大地から出てくるおいしいものといえば「たけのこ」。旬のおいしさとパワーをいただくとっておきメニューをご紹介しましょう。
「啓蟄(けいちつ)」の「啓」はひらく、「蟄」は土の中にとじこもっていた虫という意味。大地が温まり、冬眠していた虫が穴から出てくる、ということをあらわしています。二十四節気の第3で、旧暦2月の節気にあたります。
「虫」とはいいますが、ここで指しているのは、冬の間地中に眠っていた生き物すべて。本格的な春の到来を知らせる、大切な目安となっています。
地中から出てくるのは虫だけではありません。春とともにひょっこり顔を出す、山菜も同じ。とくにたけのこは、大地の栄養をたっぷり吸い込んでぐんぐん伸びる、パワーいっぱいの食べもの。そのスピードは成長ごとに増し、「うっかり帽子をかけたまま一日おくと、とることができなくなる」という逸話が生まれるほどです。そのパワーは栄養にもあらわれていて、グルタミン酸や、チロシン(ゆでたけのこにつく白い粒状のもの)、アスパラギン酸など、疲労回復効果がたっぷり。何よりもその香りが、春の食卓にぴったりですよね! クックパッドにも旬を楽しむレシピがいろいろありましたよ。
レシピでもご紹介している「たけのこ」と「わかめ」。これは、春の「出会いもの」といい、旬を味わう最高の組み合わせとなります。食卓に登場させて、春の到来を目でも味でも楽しむのもいいですね。 「啓蟄」の次にくるのは「春分(しゅんぶん・今年は3月21日)。いよいよ春もど真ん中です。(TEXT:田久晶子)
季節の変化と太陰暦のずれを調整するために、1太陽年を24等分にわけて設定したもの。12 の「節気」と12の「中気」があり、それぞれに「立春・啓蟄・雨水・大雪」など、天候や生き物の様子を表した季節感ある名前がついています。昔から季節の変化を知る手段や農作業の目安として使われていました。人々の暮らしに根づく暦として、今も親しまれています。