お菓子作りは、楽しい料理です。楽しく作れば、楽しく作るほど、出来上がった時、おいしさも格別で、しあわせな気持ちになれるのです。お菓子を作れるようになると、もっとなにか作ってみようとワクワクしますし、きっと料理の腕もぐんと上達するでしょう。
これからお菓子作りをはじめる方のために、知っておきたい5つのポイントを紹介します。
自分が作りたいお菓子のレシピをしっかり読んでおきましょう。そして、どんなふうに出来上がるのか、頭の中でおさらいしておくことが大切です。レシピをよく読まずに作り始めてしまうと、工程や分量を間違えてしまうことがありがちです。
道具を揃えましょう。お菓子作りには最低限必要な道具があります。以下の5つをあらかじめ用意しておくとよいでしょう。
ボウルは、大きめを選ぶとよいでしょう。直径24センチほどの大きさが目安です。小さめを使ってしまうと、その分、混ぜる面積が狭くなり、材料が混ざりにくくなります。大きめのボールがひとつあれば、どんなお菓子づくりにも応用が出来ます。
泡立て器は、デザインで選ばずに、持ち手の太さや重さが、自分の手にしっくりと馴染むものを選びましょう。大・中・小あれば、中くらいのものがよいでしょう。
1本持っていると、お菓子作り以外にもいろいろと使える用途があり、たいへん便利な道具です。泡立て器と同じように、自分の手で持ってみて、使いやすい大きさのものを選ぶとよいでしょう。
粉を混ぜるとき、生地を型に落とすとき、味見をするときなど、スプーンは万能な道具です。家にあるカレースプーンでよいでしょう。やや大きめのものを選びましょう。
粉をふるうときにザルを使います。お菓子用のふるいを使っても構いませんが、ザルで充分です。大きすぎず、直径17センチほどの小さめのものがよいでしょう。
必要な材料がそろっているか確認しましょう。たとえば、作っている途中で、牛乳が足りないことが分かって、慌てて買いに行くことがないようにしましょう。あらかじめ、すべての材料の分量をしっかり計って、用意してから作り始めることが大切です。
材料の味や特徴をよく理解しておきましょう。砂糖や粉など、レシピによって、向くものと向かないものがあるので、作るお菓子に対して、どんな材料を使えばよいのか、しっかり見極めましょう。
お菓子においては、上白糖を使うと甘く仕上がるので、グラニュー糖を使ってさっぱり仕上げるとよいでしょう。たとえば、白い砂糖でスコーンを作るのと、きび砂糖でスコーンを作るのでは、同じレシピでも、まったくちがう味わいに仕上がります。どちらがよいということではなく、自分が求める味わいにふさわしい砂糖を選ぶことが大切です。
バターは、「冷やす」「室温に戻す」「溶かす」という、3つの使い方があります。スコーンなど、サクサクした食感に仕上げるなら冷やして。マフィンなど、しっとりとした仕上がりにするならば、室温に戻しておく。フィナンシェなど、香りをつける場合は、溶かします。砂糖と同じく、これらも、レシピによって選びましょう。
粉はお好みのものを選びましょう。必ずザルでふるってから使うことが大切です。
リラックスした気持ちで作ることが大切です。お菓子作りが楽しくて、思わず腕に力が入ってしまい、生地を混ぜすぎてしまわないように。生地は、早く混ぜる必要がありませんので、あせらずに混ぜるようにしましょう。
ポイントは以上です。 レシピをよく読んでイメージすること。準備をぬかりなく。これが守れたら、お菓子作りはきっとうまくいきます。 そして最後に、お菓子作りで一番大切なこと。そうです、たっぷりと楽しむことです。
協力:森岡梨(A.R.I) 文:田中真唯子 写真:松浦弥太郎
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