片づけられないのは忙しくて時間がないから。これは多くの方が抱える問題です。また、“今日は一日なにも予定がないから家中片づけるぞー!”と張り切って片づけ始めたものの、思ったほど進まずにタイムオーバーとなった経験がある方も多いのではないかと思います。 そんな方に是非オススメしたいのが、幅3尺(=約90センチメートル)のスペースを1時間で片づけるという方法。なぜ3尺なのか、3尺を1時間で片づけるとどんな良いことがあるのかを、紹介したいと思います。
3尺とは半間(はんげん)と言うこともでき、これは畳の短い辺の長さに等しいと言えます。実際には関東間や団地間では一回り小さいサイズとなりますが、日本の住宅は畳の大きさを基準に設計されており、家具のサイズもやはりそれに準じています。ですから3尺を基準にすると、片づける時間の目安が立てやすいのです。 私が今までにたくさんのお宅で片づけをお手伝いしてきた経験で言うと、幅3尺のスペースにあるモノをすべて出し、要るモノと要らないモノに分け、要るモノを元に戻すという一連の作業をするのに必要な時間はだいたい1時間です。もちろんそこにあるモノの量やその人自身のスピードにもよりますが、だいたい1時間と考えて問題ありません。
たとえば6畳間の場合、幅3尺のスペースは全部で14あります。しかしすべてが押入れや収納家具というわけではありません。ドアや窓もありますし、テーブルやソファを置いているところもあります。何も家具を置いていないところもあるでしょう。そんなわけで実際に収納として使っているのは幅3尺のスペースが5つ程度であるということが一般的です。そうすると1部屋を片づけるのに必要な時間はだいたい5時間ということになります。 3尺のスペースを片づけるのに1時間と考える方法は、スペースと時間をより細分化するのにも役立ちます。基本的にこの方法は高さ6尺程度を基準としていますので、一般的なサイズの3段カラーボックスであればその1/4で、15分あれば片づけることができると言えます。さらに細分化すると、3段カラーボックスの1段を片づけるだけなら5分でOKということですね。どうしてもまとまった時間が取れないという人は、5分でカラーボックス1段を片づけることから始めてみてはいかがでしょうか。
幅3尺、高さ6尺で、1時間。奥行はあまり関係ありません。一般的に奥行の深い押入れには大きなモノが多いためモノの数は少なく、奥行の浅いカラーボックスなどは小物の量が多くなります。つまり、奥行の深さとモノの量はほとんど比例しないのです。 奥行の深さはほとんど問題ないのですが、モノによっては3尺で1時間という法則が成り立たない場合があります。それは書類です。かさが小さい割りにチェックするのに時間が掛かるため、より多くの時間を必要とします。ほかのモノはともかく、書類だけは一番後回しにしたほうが得策と言えるでしょう。
実際のところ、床一面にモノが転がっているような状態ではより多くの時間が必要になりますが、そんな場合も3尺×6尺、つまり畳1枚分のスペースで1時間と考えることができます。つまり、壁も床も同じ法則が使えるのです。 片づけに必要なのは3尺で1時間。この魔法の言葉を覚えておけば、もう目標設定を間違ったり、片づける時間がないと悩む必要はありません。丸1日予定がない日に片づけるなら、1部屋を目安にしましょう。5分だけ時間があるなら、カラーボックス1段、引出1~2杯程度を片づけてみましょう。きっとあなたに合ったペースで片づけることができると思います。
「本当に自分に合った片づけ方」を一緒に見つけましょう!
片づけが難しいのは自分が置かれている状況とニーズが把握できていないから。自分をもっと理解して片づければ、毎日がもっと楽に、もっと楽しくなるはずです。
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